「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記グアテマラ編

99.11.16(火)

梅ちんの熱もめでたく下がって、昨日パナハチェルにやってきた旅人達とケツァールテナンゴ(地元民は、シェラと呼ぶ)へ。ダイレクトバスを捕まえ約3時間。

ヘアピンカーブをいくつもいくつも曲がりどんどん山を登って行く。頂上近く、とうとう雲の中に突入。視界は真っ白、寸分先はもしかしたら断崖絶壁。それでもスピードは緩めない、つわものの運転手。下りになると、ますます快適にスピードを上げる。

標高が高いせいか窓を開けてると寒い。寒いので窓を閉めるといつのまにか勝手に開いている?窓押さえが壊れてるらしい。山間にシェラの街が見えてくる。と、何の変哲も無い路肩でバスが止まった。いつものように人を乗り降りさせるために止めたのかと思ったが、誰も降りないし誰も乗ってこない。なんだ?追剥ぎか?と思ったが、すぐ走り出した。でも、ガリガリキキーとバスが悲鳴を上げている。程なくバスダウン。

どうしたんだ?と運転手に聞いて見ると「ガスケツだ。すぐ出発するから待っていろ」だそうだ。でも・・・ガソリンスタンド無いし、すぐって言ってもねぇ、予備のガソリン無いみたいだし、いつ出発するかわからんなぁとその辺を散歩。ガソリン買いに行くのかな?なんて思ってたら、シェラから登ってきたバスからバケツにガソリンをもらってせっせと自分のバスに入れていた。程なく、出発、シェラに無事到着。

バスを降り、荷物を受け取りふっと一息ついていると、グアテ人がふらふら寄ってきて「パナハッチェル行くか?」とグットタイミングで聞いてくる。本人は、客引きに必死のようだが、私達には、ナイスジョークに聞こえてしまう。うはうは笑って行かないと答えると変な顔をして行ってしまった。

バスターミナルの劇的に安い昼飯を食べて、セントロへのバスに乗る。ガイドブックに載っている宿に行ってみたが改装中で泊まれず、仕方がないので安い宿を探すことに。程なく、今日の安宿決定。その名も「ホテル・ケツァールテナンゴ」。

荷物を置いてすぐ温泉に出発。バスで行こうとバスを待ったが、やっときたバスは、満員で私達の前を素通り。次ぎに来たピックアップトラックに乗車。なかなか快適だが、走っているうちに寒くなってくる。

10分も走っただろうか、ほのかに温泉の臭いが漂ってくる。山を一個越えたところにアルマロンガという村がありその先にバーニョ、いわゆるクアハウスみたいな温泉が数件固まってある。日本で言えば温泉街ですな。その一つで、宿のおかみさんお勧めのバーニョで降ろしてもらう。

ドアを開けると、熱気でめがねが曇る。入り口で金を払い、こっちだと手招きする方へ向かう。個室になっていて、のぞいてみると1.5畳分の浴槽に1畳分の洗い場と1,5畳分の着替え場所がついて、前の客が出た後らしく一生懸命浴槽を洗っていた。「ちょっと待ってろ」とお湯を浴槽にためている。

別の部屋をのぞいてみると3畳の浴槽、2畳の洗い場、1.5畳の着替え場がある大きい部屋もあった。 準備が整ったので、服を脱いで早速入浴。ちょっと白っぽいが臭いのしない単純泉らしいがとても熱く気持ちがいい。このときとばかりに体を洗いまくり、旅の垢をきれいに落とし、のんびり入浴。やっぱり日本人は、風呂でしょう。ほかほかになってお風呂を出た後、冷たいビールをきゅっと飲む。うまい。旅にでてこんな幸せ味わえると思わなかった。

身も心もさっぱり、ほかほかにあったまった。帰りもバスが無かったのでピックアップトラックに乗り山を越える。山の中腹からシェラの夜景を眺め、来てよかったと本当に思った。

99.11.15(月)