「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記グアテマラ編

99.11.9(火)

パナハッチェルへ向けて出発。まずは、グアテマラシティー行きのバスに乗りサンルーカスへ。

本当は、チマルテナンゴ行きに乗ればいいのだが、バスの客引きオヤジが「チマルテナンゴ行きは少ない。しかも、チマルテナンゴからだともう満員で座って行けないからサンルーカスからパナハチェル行きに乗ったほうが絶対いい」といい張るので根負けしてバスに乗ってしまった。

サンルーカスまでの運賃をQ0.5値切って、自転車で2時間走った坂道をたった10分で走ってしまった。バスってすごい。サンルーカスの道沿いでバスがくるたび「パナハチェル!!」と大声で叫ぶ。そう叫ぶこと数回、「乗れ!!」と言われて、バスに乗りこみ車内を見渡すとガラン、ガランに空いている。

私達を乗せたバスは快適に走り出し、途中、ひょいひょいと人を拾って行く。チマルテナンゴについた頃には、立っている人はいないながらも、座る席はなくなっていた。あの客引きオヤジの言ってることはホントだったんだと、ちょっとあ然。

チマルテナンゴを出発して1時間、バスはどんどん山道を登って行く。曲がりくねった山道で、遅い車をひょいひょいごぼう抜き。途中、山間から湖が垣間見える。あれが、アティトラン湖?じゃあ、もうすぐパナハッチェル?と車窓を眺めて約30分、路肩がちょっと広いところでバスを降ろされる。

ここがパナハチェル?と思ったが、あっちだと指差す方をみると違うバスのオヤジが手招きしてる。また、バス乗るの?今乗ってきたのは、パナハッチェル行きじゃないの?と乗ってきたバスの行き先をよく見るとケツァールテナンゴ行きになっている。しゃあないので、手招きしているバスに乗りこむ。今度こそ、パナハッチェル行きだろうと思ったが、走り始めて10分ほどでまた、降ろされ、あっちのバスに乗るんだと指差している。

もう、走りだそうとしていたので急いで乗りこんだが、アイスやピーナッツ売りの少年がたくさん乗ってきて商売している時間があったので、そんなに急ぐこともなかった。 まわりのグアテ人に「このバスはどこに行く?」聞きまくり、今度こそ絶対パナハッチェル行きだと確信する。

バスは、くねくね曲がった傾斜20度はあろう坂道をとろとろ下って行く。眼下には、何処までも青く静かなアティトラン湖と緑の山々がその周りに高くそそり立っている。崖上からは、細い滝が勢いよく落ちている。そんな、急坂を何処までも何処までも降って行く。湖もどんどん大きく見えてくる。

やっと、パナハッチェルに到着。宿を決め、街を散策と思ったが、あまり大きな街ではないのでお土産屋台を冷やかしながら、湖を見に行く。 ちょうど、夕暮れ時。山の向こうに真っ赤な太陽が沈む・・・誰もが息を呑む瞬間、空も湖も赤く染まり、刻一刻と姿を変えていく。あまりの美しさにただ、ため息をつき眺めることしか出来なかった。そして、暗黒の闇がやってくる。

99.11.8(月)