「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記ペルー編 2000.3.11(土) 朝早く、ナオさん宅で紹介してくれた工房を見に行くと一人で出ていたそのちんを送りだし、パソコンに向う二人。散々遊び呆けた結果、仕事が山のようにたまっていることを発見。天気がいいのに・・・眺めのいい窓からサンサンと日が差し、外は気持ちがイイヨと言っているようである。日の誘いを一心に断り、集中、集中。 しばらく集中していると、日本人宿「花田」に泊まっている旅人が数人「ウメさん、コントラバンド行きましょうよ」と誘いにやってきた。「・・・ウウー行きたいのは山々なんだけど・・・仕事が・・・」泣きそうな顔のうめちん。「どうする?コントラバンド行こうか?」とうれしそうな私。「でも・・・これ、やらないと・・・ごめん行けないよ。誘ってくれてありがとう」本当に泣きそうな顔だった。私もガックリ肩が落ちた。それからは、ずーと集中、集中、時間も気にせず集中した。 一段落の後、時計を見ると、もう待ち合わせの時間が迫っていた。急いで出かける用意をしてインターネットカフェに向い、その足で、ナオさんの家へ向った。ナオさんの家についた時には、日は完全に傾き、小雨はいつのまにか大雨に変わっていた。 居間に向うと、ムッツリ顔のオヤジと昨日いっしょに飲んだ旅人が既に卓を占領していた。「アレー早いねぇ」とニコニコしながら、彼の背中に声をかけると「やられちゃいましたよ」と突然くるっと振り向いた。「え!何?」とキョトンとしながら卓に混ざるとキッチンから奥さんが出てきて「タクシー強盗よ」と渋い顔で答えた。 「ええ、なんでまた?全部取られたの?」と尋ねると「イヤー、この辺の近場の遺跡に行ったんですけど、バスかなんかで帰ってこようと思って、その辺の人に聞いたんですよ。そしたらタクシーがイイって言うんで近くにいたタクシー拾ったんですよ。で、しばらく走ったら、スーッて路肩に停まったんですよ。そしたら、突然男が3人乗り込んできて、首を羽交い締めにされて手首を後ろにひねられて・・・気絶はしなかったんですけど・・・バックの中をあさって金目のもの全部持ってきましたね。もちろんカメラも。でも、航空券と帰りのタクシー代だけは置いてきました。もしかしたら、パスポートも置いていったかもしれませんが暴れた拍子に落ちたのかも知れません」とポツラポツラ言った。 「暴れたって・・・どう」と聞くと「ちょっと、クレジットカードを半分に割ったんですよ。これは無事でしたけど」とシティーバンクのキャッシュカードを胸から出して見せてくれた。「それで、やっとこ街まで帰ってきて、観光ポリスにと一緒に警察行く途中で、NAOさん(奥さん)に合って、いろいろ助けてもらってたんです」ということらしい。彼の首には、羽交い締めの後がくっきりと残っていた。可愛そうに・・・と思ったと同時に私達も気を引締めて掛からないと痛い目に合うこと請合いなんでは?と痛感した。 そのちんも交えて日本食の夕飯を食べるが何処かシラーとしている。オヤジも気分が乗らないらしくあまり口を開かない。こっちはこっちであちこち電話など色々な後処理で落ち着かない。後からやってきたオヤジの友達の日本人ガイドさんが場を盛り上げる。でも、なんとなく昨日の盛りあがり方は最後までなかったような感じがしたので、私達も早々に引き上げることに私が勝手に決めてしまった。いつもより慎重にナオさん宅前で無線タクシーを拾い、いつもアルマス広場で降ろしてもらって歩いて帰っていたが、今日は、宿の前までびっちり着けてもらって無事に帰ってこれた。 ペルーってまだまだ治安悪いところあるんだねぇと考えさせられる一日だった。 |
2000.3.10(金) |