「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記ペルー編 2000.2.23(水) 外は、まだ暗い。バスを降り、荷物を受け取りアリカのバスターミナルへ入るとたくさんの客引きがワッと押し寄せてきた。「タクシー、セントロ」とか「タクシー、タクナ」とか言っている。そんな、獣道を押し分けかき分け無視しつつやっとベンチに腰を下ろす。ここからタクナのターミナルまでは、安いバスがあるはずなのでケチな二人はそれで行こうと考えていた。 いつもの通り、うめちんが安いバスを探しに行く。そして、2000ペソで30分後に出発するのがあるらしいとのこと。しかも、これに乗るとタクナでアレキパ行きのちょうどイイ、バスあるとバス会社のオヤジが言うらしいのだ。ちょっと高いよね・・・と考えていると、バス会社のオヤジがせかす。ええい、もうチリ最後だからいいかぁとオヤジの後に着いていく。と、なぜかバスターミナルを出て、何処かに向って行く。?なんで、バスターミナルから出ちゃうのさ?と思ったら、道の途中でうめちんのバックを誰かに渡してしまっている。ああ!取られる!!と思ったが、「早く、行け」とバス会社のオヤジは急かすし「早く、行こう」とバックを受け取ったオヤジはついて来いと腕を大きく振った。はて?コレハドウイウコト?とバックを取られた私達は、着いて行くしかない。 そして、着いた先は、大きなアメ車がずらりと並ぶコレクティーボ乗り場だった。道理で高いはずだ・・・と思ったがバックを取られていては抵抗しようがない。あああーと思っているとあれやこれやと、パスポートまで取られ、書類を作ってすぐ出発。なかなか、乗り心地がよく、海沿いの道を相当なスピードでぶっ飛ばし、砂漠の1本道で鈍い車をごぼう抜きするなどのパホーマンスまで付いていた。程なく、チリ側の国境に到着。運転手がいくつかの書類をイミグレにだし、その後、書類の名前順にチェックを受ける。難なく終了。 それから、またもや砂漠の1本道を走り、キリスト像に歓迎されながらペルーに入国。程なくペルー側のイミグレに到着。ここでも、運転手が何やら書類を出してその後に続くと簡単に国境を通過できてしまった。ただ、チリ側では、荷物の検査をしなかったが、ペルー側は結構念入りに調べていた。旅行に出てきてから初めての体験だった。 ああ、ここはチリとは違うとタクナの街に入って思った。ぼろい建物から歩いている人々、街並みもどことなく中米、そう、グアテマラの地方を思わせる、懐かしい感じがする。なぜかうきうきしてくる。ココハタノシソウナクニカモシレナイ・・・コレクティーボを降りるとまたもや客引きの嵐。しかも「アリカに行くか?」今来たばっかりなのに・・・やっぱり相当、笑える国である。アレキパ行きのバスを探すと、後、3分後に出るから早くしろと急かされた。休んでる暇なしである。後、3分だからと急いでバスに乗りこむが、5分たっても10分たっても出発しなかった。おかしい?バス間違えたか?と運転手にチケットを見せると間違いないと言うばかり。そのうち、運転手がアクセルを思いっきりフカシ始めたのでいよいよ出発か?と思ったが、フカスのを止めるとブシュ−と言っエンジンが止まってしまう。・・・調子が悪いらしい・・・30分も40分も待っただろうか、ようやく発車。近くの街中で、人を拾いながらのろのろと走って行く。バスが停まると、窓ごしにたくさんの物売りが群がり、買って買って攻撃。そしてバスに乗りこんで来て買って買って攻撃。しかも、うめちんの気を誘う変なもののオンパレードである。楽しくって、目があちこち泳いでいる。で、とうとう「インカ・コーラ」を手にしてしまう。 異様に厳しい検問でバスごと荷物検査をしている間に「インカ・コーラ」を手にしてしまったうめちん。一口飲んで「まずい!!」だそうだ。私も飲んでみたが、おしいくはなくまずくもなく、しいていえば黄色いフルーツガムの炭酸飲料かな。でも、もう2度と買わないだろうと思われる。バスに戻ると、荷物室には、厳重な開封チェックシールとタグが付けられ、インカコーラを手にした人が増えていた。なんであんなに厳重に荷物チェックするダロウ?どうしてあんなにおいしくないもの好んで飲むんダロウ・・・いつまでも解決されない疑問であった。 バスは、何もない砂漠の荒野を走り続ける。そして、何もない土の山を何処までも登って行く。どんどん登って行く。途中、徐々に気分が悪くなる。また来た。高山病の現われである。それでも、構わず登って行く。うめちんも頭が痛くなって来たらしく、高山病の兆しが出てきた。その内、眠気が襲ってくる。まだまだ登る。何処まで登るのだろう?深い土砂漠の渓谷が、そして土砂漠の険しい山々が現われる。ココハヒョウコウイクツデショウカ?タクナ〜アレキパまで350kmと掲示してあったのに、イツニナッタラツクンデショウカ?だんだん頭が廻らなくなる。もう、5時間はバスに揺られている。そして、高度に負け、気分の悪いのには勝てず眠りについてしまった。 そして、気がついた時にはアレキパに着いていた。標高もだいぶ低いみたいで気分の悪いのも、頭の痛いのもなくなっていた。そして元気にバスを降りるとまたもや「ナスカ行かないか!」と今、着いたばかりの人間を客引きするオジさん達。やっぱりオモシロすぎる。 タクシーが安い!!二人で宿まで約4、5km乗って3ソル(約100円位)たった、3ソルですよ、あーた。安いじゃありませんかぁ。そしてもっとうれしくなるような宿の値段。セントロ近くのセーフティーがしっかりした宿で、サニタリー共同の小奇麗なダブルの部屋が、なんと16ソル(約600円位)ですよ。ケチケチの二人には、もう、うれしくって、うれしくってたまりませんよ。ホントに。早速、荷物を置いてご飯を食べに出かける、チリではできなかったちゃんとしたレストランでの外食ですよ。宿の廻りをくるっと廻って見て一番よさげな食堂に入ることに。2皿頼んだつもりがなぜがスープも付いて来て量も申し分ないこのスープとメインの皿で、な、な、なんと、3ソル(約100円位)難ですよーーーーうふふ。二人のケチケチレジスターは、完全に壊れてしまいました。そして、しあわせなまま夜が深けて行く。ああ、やっと物価が安い国にやってきたんだ・・・うふふ。 |
2000.2.22(火) |