「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記チリ編 2000.2.22(火) 朝早く起きて、世界最大の露天掘り銅山チュキカマタを見に行くんだと張りきって目覚ましをかけて寝たうめちん。ちゃんと目覚ましは作動していたにもかかわらず、気づかずグーグー寝ていたので、私が途中で目覚ましを止めてしまった。一応、起さないと後で泣かれるので、頬を軽く叩いてみる。でも、ぴくりともしないので行く気がないものと判断。そのまま私も寝ることに。 その後、どこかのドアを激しく叩く音が何回かした。うめちんが起きちゃうじゃないかと心の中で思い、ねむけまなこでうめちんを見るがぜんぜん起きる気配もなく、静かな寝息を立てている。なぁんだ一安心。と言うことで、2人で10時近くまで安眠。目覚めたうめちんは、時計を見て泣いていた。「チュキに行きたかったのに、どうしてもうこんな時間なの?」いや、私は起したよ目覚ましが鳴った時間にさあと言うとブスくれ顔で何やら考えている。そして「明日、行こう!!ここにもう一泊するぞ」そうですか・・・計画失敗。あきらめてアリカに行こうと言うかと思ったのに・・・なんとなく行く気がしない私。 ドンドンドン、ドアを叩く音。出てみると、しらないおじさんだった。「今日は、もう泊まらないよね」ん?なんで?へんな質問だなぁと思いつつ「いや、もう一泊したいんだけど」と言うと何やら言っていたが早口でわからない。首をかしげていると宿のおねえさんがやってきて「今日でこの宿、閉めるのよ。だから、泊まれないのよ」と解説してくれた。なんで、昨日のうちに言わなかったのさと文句言いながらさっさと荷物をまとめて宿を後にする。さて、これからどうしようか・・・と考えるうめちん。アリカに行こうと思うが「どうする?」とうめちんに聞いてみる私。結局、これから宿探しするのも荷物を解くのもめんどくさいと言うことで、夜行でアリカに行くことに決定。最終的には、計画成功である。 バス会社のクロークに荷物を預け、カラマの街を散策。2月23日広場近くのチュキ行きコレクティーボを眺めるうめちん。「そんなに見たいんなら今から行こうよ。溶鉱炉は見れないけど掘ってるところは見れるかもよ」と言って見るが「いや、いい」というばかり。そして、顔は落ちこみ加減。もう、ほっとくしかないと思った。 街の外れにあるエルロア公園に歩いて行ってみた。サンサンと照りつける太陽にもかかわらず、そんなに暑くない。時折、オス犬どものメス取り争いなどのエンターテイメントがあったりして、退屈しない道のりだった。 やっと着いたエルロア公園の立派な門をくぐると、大小たくさんの犬のが出迎えてくれた。後は、シン・・と静まり返っている。階段を降りて行くと、やけに回転が速い観覧車とトランポリン、動かなそうなバイクの乗り物だけのさびれた遊園地があり、子供が観覧車を動かしていた。貸しボートもあったが、川の水を塞き止めて作った小さな池に1艘、浮かんでいるのみで15分1000ペソとやけに高い。砂漠が見える展望台があるというので行ってみたが、あまりにも低い展望台で10分間にバスが何台そこの道路を走って行くかがチェックできただけだった。ただ、風が気持ちよく、日向ぼっこには最適かと思われる場所だった。 場所を移し、屋根があるベンチに寝転がってうめちんが目立つよと言う白髪を取ってもらいながら昼寝する。間違ってもサルのノミ取りではないです。ぽかぽかと気持ちがイイ。そんなこんなで、ボケーと時間が過ぎて行く。いい加減に風が冷たくなってきたので、街へ帰ろうと立派な門を目指すと、さっきとはうって変わって、たくさんの人がベンチで腰を下ろし、子供が走り廻っていた。ついでに先ほどは、閉まっていた博物館も開いていたのでせっかくだから見ていくことに。中に入るとひっそりと暗かった。何か変わったものが展示してある訳でもなく、恐いインデイヘナのおばちゃん人形や各地の民芸品やお土産、そしてミイラなど無造作にガラスケースに並べてあった。一体、何のコンセプトがあるのだろうか?と考えさせられてしまった。 バスを捕まえ、無事、街に戻ってくる。スーパーで買物し、途中のパン屋でエンパナーダと普通のパンを買ってバス会社で食べながら、アリカ行きのバスが来るのを首を長くして待った。 やっと来たバスは、横になって寝れるセミカマ(セミベット)タイプの揺ったりバスだった。バスに乗りこみ早速リクライニングして寝る準備をして横になる。ふとうめちんの顔を見るとやけに赤くなっている。そんなに暑いか?私は寒いくらいだがと思ったが「暑いのかい?」と聞くと「kこそ暑いんじゃないの?顔、真っ赤だよ」と言われた。いや寒いくらいだけど・・・あっ!今日の日向ぼっこで焼けたんだ・・・そういえば、肩や首がひりひりするよ。腕まで焼けていた。なぁんて、あっはッはーと笑っているうちに一瞬にして電気を消されてしまった。外には、チュキカマタの銅山町のオレンジの光がキラキラ輝いていた。そして、また「チュキ・・・」と嘆く一人の男があった・・・ |
2000.2.21(月) |