「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記パラグアイ編

2000.10.3(火)

 パラグアイの警察とは・・・

 ・ケースその1

 昨夜、アスンシオンへ向けて走行中、何の変哲もない道端で警官に停められた。テールランプを点けずに走行していたために停められたらしい。「ああ、忘れていた」と急いで点けるが、牛次郎の左後ろのテールランプは故障中で点かなかった。すると「安全違反だから赤キップを切る。罰金US100ドルね。明日、警察で払えばイイんだが、明日は祝日で休みだから今払ってくれ」と赤キップを見せながら言う警官。罰金100ドルぅーーそんなに払えるかぃ!!

 こっちも負けてはいられない。牛よりボロの車が走り去るのを指差し「アレは!!」と抗議する青山さん。「んーあれは、いいんだ」と言張るので、マイナスドライバーを持ち出しランプを直すうめちん。ピカー!!すぐ直ったので警官に見せる。

 すると今度は「パラグアイでは、夜間の走行時には後ろのナンバープレートをライトで照らさなければいけないんだ。お前達のはライトついてないだろ。だから、罰金だ」と難癖をつける。またまた、ランプが点いてない車を指差し「アレは!!」と言うと「んー、アレはライト点いてるじゃないか」お前の目は、どういう構造してるんだと突っ込みたくなるようなトボケ具合。

 「じゃあ、明後日までまで待って警察で払うよ」と言うと「んーUS25ドルでいいから」と値段が下がった。そんなに払えるか、と粘る。すると「日本のお金でもイイよ」と言って来たので、青山さん持参の5円玉を1枚くらい渡す事に。全然使わなかったので、どこにしまったか忘れてしまった青山さん。バックの中を探し回ること数10分。「もうイイ、さっさと行け」警官が痺れを切らし、我々の勝利に終わった。その間、約1時間。長い戦いだった。

 ケースその2

 やっとの事で、アスンシオンに到着した私達。長距離バスターミナル近くの安いホテルを見つけ、ホッと一安心。時間は深夜を当に廻っていた。うめちんが「腹が空いた」と言うが、食堂はどこも開いてないし、これから作る元気もないので、両替も兼ねて長距離バスターミナルへ青山さんといっしょにいそいそ出かけて行った。

 ベットに転がり、眠りについた頃、うめちんが一人で帰ってきた。どうしたの?と聞くと「警察に捕まった、青山さんだけ置いてきた」そう言いながら、自分のお財布と交換に青山さんと自分のパスポートを持って出て行ってしまった。数分後、無事の生還を果たした二人。なんでも、本当に怪しい二人組みと見られて職務質問を受けたらしい。

 青山さんなどは、ボディーチェックを受け、財布の中身も全部調べられ、パスポートを取りに行ったうめちんがたった5分ほど帰ってこないだけで「あいつは逃げたんだろ。ホテルはどこだ」とホテルまでやってこようとしたらしい。そして、うめちんが着ていたボブマーリーのTシャツを見て「お前達、マリファナを吸っているだろう」とまで言われたようだ。

 彼らは、市民の安全を守るために怪しい奴を取り締まろうとしただけなので、賄賂の請求などはなかった。パラグアイでは、パスポートを必ず持って歩こうと思った。

 ケースその3

 この国では、USドルがそのまま通用するというが、パラグアイのお金グアラニーがなければ、足元を見られる。細かいお釣りなどは返ってこなかったりするし、人それぞれ両替率がまちまちで、多にして低いレートで換算している。

 そんなこんなで、お金を両替する事にした青山さんとうめちん。バスターミナルだったら開いてるだろうと思ったが、公的の両替商はすべてしまっていた。両替率が悪いがその辺いた私設の両替商で小額のUSドルを両替する事にした。交渉をしていると後ろから肩を叩く人がいる。振り向けば警官だった。そして「ねぇ、その両替しようとしてるドル、僕にくれないかなぁ?」悪びれた様子もなく言ってきたらしい。「・・・」返す言葉もなく無視を決め込んだうめちん。だいぶ、呆れてしまったらしい。

 ケースその4

 昨夜の教訓から、外に出るときは、必ずパスポートを持参しようと誓った私達。昨日できなかった両替と朝ご飯を食べに再びバスターミナルへ。 適当な両替商でグアラニーを手にし、バスターミナルの外に並ぶ露店でハンバーガーをかじっている

 と、どこからともなく熱い視線。遠くを見れば、黄土色の制服に黒の防弾チョッキ姿の警官がジッとこちらを伺っている。んーまたかぁと顔が渋くなるうめちん。ハンバーガーを食べ終わり、警官と逆の方へ歩き出す私達。ふと横を見れば、ギョ!!先ほどの警官が並んで歩っている。露店を冷やかすために立ち止まるとスーッと前に歩いて行くが、ちょっと先で立ち止まっている。

 そして、私達が歩き出すと彼もまた歩き出す。不意をついて車が切れた道路をすばやく渡るが、結局、反対車線までついてきてしまった。そして、人気のない歩道で声をかけてきた警官。「パスポートを見せて欲しい」と。ほれ、やってきたとばかりにパスポートを見せると入国のスタンプを確認したらすぐ開放してくれた。こいつは、何を言いたかったのだろうと疑問が残る。

 ケースその5

 「パラグアイ警官の写真が欲しい!!」とカメラとパスポートを持って出ていったうめちん。「それが、ウメさんをみた最後だった」などと冗談を言いながら「帰ってこなかったら、バスターミナルの詰め所に行けばいるよ」と笑っていた。

 すると、数10分で「撮れたよー」と涼しい顔で帰ってきたうめちん。 何でも、前の飲食店のオバチャンとしゃべっていた警官に「あなたの写真を撮らせて欲しい」と言うと「いいけど、何に使うんだ?」と聞いてきたそうだ。饒舌うめちん「俺は、旅行者なんだが、この国の立派でたくましい警官の写真をお土産として持って帰りたいんだ」と褒め称えると「そうか、そうか」と喜んで写真のモデルになってくれたそうな。おだてれば何でもOKになるかもしれませんな。

 いろいろな警官がいますが、まあ、これらのケースから考えると、外に出ればパラグアイの警察に捕まるので、その時のためにパスポートは必ず持って出かけたほうが賢明と言う事でしょうな。

2000.10.2(月)