「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記ニカラグア編

99.12.23(木)

 この宿には、子供が2人いる。1人は10才くらい、もう1人は2才くらい、二人とも男の子である。大きい方の子は、店の手伝いや小さい子の面倒などよく見ていたり、おとなしく従順そうないい子に見える。小さいほうは、ちと問題がある。どっからどう見てもわんぱくで、悪ガキの部類に入るであろうと思われる行動しかしない。

 たとえば、流し場で洗い物をしていると必ずやってきて「アグア(水の意味)」と叫んで水遊びを始める。そのうち、流し場の水ために入ろうとしだす始末。「ノー!ダメだよ」と言っても聞こえはしない。「ノー!」を連発していると宿のおばちゃんがやってきていたずらが発覚。すごい形相で怒られ泣き出す。そして、お尻を叩かれもっと泣き叫ぶ。が、5分後・・・けろっとして次ぎのいたずらが始まる。そんなことを朝から晩までやっている。最初、見たときには人懐こいかわいい子だなぁなんて思って遊び相手になっていたが、うめちんは棒で叩かれた時、私はおもちゃで叩かれた時、この子の正体がすごく見えた気がした。うめちんは、ぷちっと堪忍袋の緒が切れ反撃に出ていた。毎日、見ていて楽しいし飽きない。

 この宿は、レストランもやっている。キッチンが空いている時は、頼めば貸してくれるのでありがたく使わせてもらっている。ご飯があれば、分けてくれたりもするし、材料もたまにタダでもらったりもする。洗濯場も使っていなければ快く貸してくれる。オヤジは寡黙に料理を作り、たまに歌を歌いながら踊っていたりする。おばちゃんはこの家で一番強く、気前もいい。いつも笑ってしゃべりまくっているが、チビを怒るときは本気で恐い。娘は、一見きつそうに見えるがとてもやさしく気が利く。チビは、毎日元気にやりたい放題の日々を送っている。とにかくみんな親切だ。

 しかも、道路を挟んですぐ海だし、ベランダからは沈む夕陽が堪能できる。空港も船着場も近く、宿の周りには商店など一通りそろってる。ここは、考えてみれば沈没するにはいい感じの宿だったのだ。いい宿にあたったのだ。

 今日も、チビの泣き声で一日が終わろうとしていた・・・。

 
99.12.22(水)