「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記コスタリカ編 99.12.28(火) リバスのメルカド脇から国境の町までの直行バスがあると宿のおばちゃんから情報をゲットしたので、荷物をまとめ早々に宿を出る。 メルカド脇にはバスがたくさん停まっていた。どのバスか?とその辺に停まっていた馬車タクシーのオヤジに聞き、あれだと言う方に向った。向うにつれて状況が見えてくる。荷物を一生懸命屋根に積んでいる数人の人が見え、その次になんか黒い人だかりが後ろから前からわれ先にと乗りこんでいる光景が見えてきた。なに?これじゃないよねと黒い人だかりをちょっと離れてポケッと見ていたら一人のオジさんがやってきて「何処行くんだ!」と怒鳴り声で聞いてきた。行き先を告げると「このバスだ、乗れ。おい、荷物よこせ」と人の荷物をひったくってひょいっと屋根にいるオジサンに渡してしまった。 本当にこれ乗るのと車内を見てげんなり。足の踏み場もないくらい人がぎちぎちに入っている。しかも、ジュース売りやお菓子売りがそんな中をわさわさ動いていた。乗るのを躊躇してたら後ろから「乗れ」とお尻を押されて無理やり詰め込まれ、ムンクの叫び状態でバスは出発。バスに揺られながら自分の場所を確保し、なんとかホッと一息ついたら、もう国境の町「ペニャス・ブランカス」に到着。後ろからぎゅうぎゅう押され、ところてんのようにバスから押し出された。 イミグレーションらしき建物に向って歩き出す。大きなトレーラーがたくさん出入りしている広場を抜け、左手に閑古鳥が鳴いているデューティーフリーショップを横目に、これだろうと思われる建物に入るがなぜか廃屋のよう。昔は、イミグレらしきものがあったかなぁって程度に残骸が残っていた。ドアの所に何人か現地人らしき人が並んでいたので「ここはイミグレか?」と聞いてみると「そうだ」と答えたので、列の後ろに並んで見るがどうも様子が変だ。ドアいっぱいにおばちゃんが立っていたので押し分けかき分け、係員に聞いて見ると「パスポート持ってるのなら、新しい建物の方に行きなさい。ここは、パスポートない人用だから」とニコニコと答えてくれた。そして「4Km先だから」とまたもニコニコしながら答えた。 4kmかぁ遠いなぁと何処までも続くイミグレまでの道を眺め、ため息をついたその時、ピックアップトラックが目に入ったのであった。これダーと急いで近寄って行き値段交渉もそこそこに乗りこむ。昔は、国境干渉地帯だった何もない1本道をすっ飛ばす。 小さな小屋の前で降ろされる。これが新しいイミグレ?やけに小さくてぼろいなぁ、昔の方がよかったんじゃないと思いながらパスポートを渡したおねさんは、とてもかわいい顔をしていた。「一人10コルドバね(^^)」と言っている。お金を払うとチケットの半券を渡され「向こうの建物に行ってね(^^)」と体育館みたいな大きな建物を指差す。ははぁこれってガイドブックに載ってた州税って奴かぁ、税金にしては道理で安いと思った。 体育館のような建物は、まだ作り途中のようで外側がちょろっと剥げていたが中は驚くほど広くきれいに出来あがっていた。強面のイミグレのオジサンに出国すると言ったら「これに書いて。で、一人税金2ドルね」とすごんでいる。ちょっと恐いなと思いつつも出国カードに記入しているとうめちんが「写真とっていい?」と聞いている。恐いもの知らずだなぁと感心するが、強面のオジさんも一瞬にこっと笑い「いいよ」と快く受けてくれた。しかも。スタンプを押す真似までしてくれて。ぷぷぷぷーーーかわいでやんの、このおじさんと思わずカードを書きながら噴出しそうになった。と言うことで、無事ニカラグアを出国。 ニカラグアのお金をコスタリカコロンに両替する。後で聞いたことだが、コルドバからコスタリカコロンへの両替はニカラグアのイミグレで交換した方が多少レートがよかった。ドルからコスタリカコロンへの両替はコスタリカの国境が一番よいと思われる。サンホセよりレートがイイそうだ。 ニカラグアを出国すると景色ががらっと変わる。1kmほど、木のトンネル歩きコスタリカのイミグレを目指す。それらしき建物の中に向うと白人、黒人、人、人、人でごった返していた。コスタリカって人気あるんだなぁとつくづく思った光景だった。取りあえず、列の最後尾に並ぶがなかなか進まない。やっと私達の番にになったら紙をぺらっと渡され「これ書いて」だそうだ。なんと手際が悪いことかとブチブチ言ってると、横で少年が他人の入国カードを記入して商売をしていた。ははぁー考えてるなこいつらと感心してしまった。 入国カードとパスポートを渡して数十分ほど待っていたら、ほいほいと2冊とも賄賂を請求されることなくすんなり返してくれた。まあ、こんなに混んでちゃ、そんな余裕ないわなぁとちょっと得した気分だった。その場にいた両替商のお兄さんに少量のドルをコスタリカコロンに両替してもらって、イミグレを後にする。さて、ここからどこに行く?と考えるが、どうもここは物価が高そうなのですぐ逃げようと結論が出たので、サンホセ行きのバスを探す。汚い安いバスは見当たらない。適当なバス会社に入ってみると結構高い。他を聞くがもうないとか同じような値段を言われたので、一番はじめのバス会社のバスに乗ることに。 快適なバスだった、しかも、サンホセ直行便だし。しかもTICAバスより早い出発。なんかもううれしくて顔はニコニコ、大はしゃぎ。しばらく心地よい風が吹く車窓からの風景を楽しむ。 ニカラグアの禿山とは違い、山々には木が生い茂り緑豊かな土地だと思った。綺麗な車がすれ違い綺麗なバスがすれ違い、家々は、ガーデニングでもしているかのような大きな家に住んでいた。何処か日本的で、他の中米とは違うなァと頭の片隅で思った。自然を堪能していたらいつのまにか眠っていた。気がつくと口が開いている。横を見るとうめちんが本に夢中になっていた。「おもしろい?」と聞くと「おもしろいよ、これ」しか言わない。疲れているのか、気がついてもまたすぐ寝てしまっている。結局、バス移動の大半は大きな口をあけて寝ていたようである。 サンホセに予定通りに到着。日が高いうちに目的地に着いたので歩いて宿を探す。バスターミナルの廻りは治安が悪いとガイドに乗っていたが、グアテマラシティ−よりマシだと思った。 宿に荷物を置き、ニカラグアのラマで無くしたうめちんのスチューデントカードの再発行と、格安航空券があるのかどうかの確認に早速、旅行会社へ。 OTECと言うところでスチューデントカードの再発行を求めるが時間が掛かるし今は無理と言うので、同じ効力を持つという25才未満ユースカードを作らされた。その足で、格安航空券の値段チェック。COPA航空でスチューデント割引をやっているとの事。取り合えず行き先を検討してまたくることにした。別にもう行き先は決まっているのだが、タダ朝から何も食べていない二人はお腹が空いただけだった。しかも、外はもう真っ暗で店もだいぶ閉まり始めていた。サンホセの目貫通りをプラプラ歩きながらパンとフライドチキンを買って宿に帰る。安く出来た二人であった。でも、価値観がいっしょでよかったとしみじみ思う瞬間であった。 |
99.12.27(月) |