「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記チリ編 2000.1.28(金) 泥のように寝ていたらしく、目覚めるとすっきりしていた。激しく振動するバスからは、真っ赤な朝焼けが、草原の向こう一面に見えた。もうすぐ、明るくなる・・・そして、浅い眠りに引きずりこまれた。 アルゼンチン側の国境に着いた時には、すっかり明るくなっていた。バスを降り、難なく出国スタンプをもらう。バスに乗りこみ、チリ側の国境に向い難なく入国の手続きが済んだ。朝も早いと言うことと、何もない小さな国境だったので、ヒッチは困難そうとバスの運転手と交渉の結果、コジャイケまで乗せて行ってくれることになった。結局のところ、日数が相当かかるもんだと思っていた行程が、丸1日でここまで上がって来れたことになり、本当にラッキーな私達ということになってしまった。人々の親切と暖かさに感謝である。 コジャイケからプエルト・アイセン行きのバスに乗る。チケットを買って、バスを待つ間、両替とプエルト・チャコブコからプエルトモン行きの船の予約をするためにコジャイケの町に出てみる。両替商に行ってみると、レートが以上に悪い。一気に両替する気がなくなったうめちんは、大きなホテルのフロントでいろいろ聞いていみることに。すると、親切なフロントマンがいろいろありがたい情報を教えてくれた。言われた通り、ちょっと遠いがレートのいい両替商に行って両替し、帰りに船会社を聞いて廻る。 2軒の舟会社があり、1軒はすごく高飛車。もう1軒は、とても愛想がよかった。値段は、両者いっしょ。もちろん、愛想がいいほうがよかったのだが、出発する日が1日遅い。悩んだ挙句、高飛車な方のオフィスへ向かうが閉まっていた。「3時に開くから、3時に来て」「そぉんな、2時にバスが出るから今じゃないと困るずら」「プエルト・チャカブコでもチケット買えるから、そこで買えばいい」とドアをばたんと閉められてしまった。なんて高飛車で冷たい会社だ!!と一気にロウ気分に突入。愛想のいい船会社に行くと昼休みと称して誰もいなかった。しょうがないので、プエルト・チャカブコで買うことにするしかないようだった。 ミニバスは、山を登って行く。草原しかないと思っていた私達には、驚きであった。山々はどんどん険しくなって行く。岩肌が木々に覆われていて登れるような山は見当たらず。ご霊前のご飯のような山が連なっていた。薄い雲が立ちこめ幻想的な雰囲気をかもし出している。いつしか雨が降っていた。こんな山の間にひっそりとプエルト・アイセンの町があった。さびれ具合がなんともいえない小さな町だった。しばらく、呆然と山々を眺め、宿探しに歩き出す。 何処もかしこも高かった。どうしようか?と悩んだ挙句、プエルト・チャカブコへ行ってみようか?と言う話になり、実行に移す。 ミニバンが走り出す。大きな川には、大きな赤い吊橋が架かっていた。うめちんは「鮭釣れるんだって・・・」ともう2度とこれないことが悲しいらしく、いつまでも眺めていた。山合いの一本道を走る。山に雲が立ちこめ、チラッと雲の合間から山が見えるまで雲が降りてきていた。雨脚も強くなってくる。船会社のオフィイスで降ろしてもらい、愉快な日本通のオヤジから無事2月1日発のチケットを手にする。そして、何処かに安いホテルないかい?と聞くと「ここは高いから、プエルト・アイセンに戻った方がいいよ」といわれてしまった。しょうがないので来た道をすごすご帰ることにする。 結局、一番始めに聞いた宿にチェックイン。作り途中でせわしないが、なかなか綺麗な部屋だった。 ああ、疲れたね・・・長い2日間だったよ。でも、ここ、いい場所だよねぇと雲間から差す光に輝く山々を見てそう思うのだった。 |
2000.1.27(木) |