「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記チリ編

2000.1.12(水)

 暖かいベットの中で、起き掛けのまどろみをだいぶ楽しんだ後、やっと起きる決心をし、布団を剥いだ。ついでにうめちんの布団も剥いでみると、骸骨のような胸板が現れ、からくり棺おけのようにすぐ布団がもとに戻ってしまう。本人は無意識の内にやっているらしくぜんぜん目が覚めている気配が無い。もう一度布団を剥いで、もとに戻らないように押さえていたら、しばらくして「寒い!!何するの」目が覚めた。

 だいぶ、日が高くなってる。こりゃ、朝ご飯は無いなと思ってキッチンに行って見ると、なんともうれしいことにちゃんと朝ご飯が待っていた。とても暖かいキッチンには、かわいい子猫が3匹たむろしていた。しばらくすると、親猫がやってきてソファーに横になると子猫がミルクをねだりに寄ってくる。なんともほのぼのした風景だ。

 そんななか朝ご飯をのほほんと食べていると、横の方に気配を感じる。はて?と振り向くと何もいない。???と思いつつ、またご飯に向かうと、またまた何かの気配・・・と言うか窓の外に何かが見え隠れしている。ハッと振り向くと、窓の向こうに口が大きく開いた犬の顔がピョコと出ては、スッと消えまたまた、ピョコと見え隠れしていた。なんともまあ、一生懸命ジャンピングして、自分をアピールしている。ここは、犬もいたのかとまたまた、のほほんとしてしまった。

 ご飯の後、庭に出て見ると、まってましたとばかりに犬が尻尾を振って寄ってくる。そして「遊んで!!遊んで!!」という顔ですがってくる。その後、ゴロンと寝転がり腹を空に向けて服従のポーズ。しばらく構ってやると人間の方が飽きてくる。それに、外は風が吹いていていかんせん寒い。暖かいキッチンに帰ろうとドアに向おうとすると、パーッとやってきてドアの前に立ちはだかる。ほれほれと右によけノブに手をかけようとすると右にやってき、左によければ左にやってくる。無理やりドアを開いて入ろうモンなら、前足で私の両足をしっかとつかんで離さない。初め、発情してるのか?と思ったが、そうでもない。どうも「行かないで!!」と言っているようである。その証拠に、ドアを閉めると足を離して尻尾をフリフリ。そして「遊んで!!」の顔をする。うむむーー番犬にはなれないがなかなか愛嬌があってかわいい犬である。

 そんなこんなして、のほほーんとした後で、町へ出かける。ここは小さな町なので、そんなにしないで一周できてしまった。しかし、なんと言ってもすばらしいのが町の中心を歩いていると、低層の建物の向こうに雪を頂いた山々の連なりがいつも見えることかもしれない。実にすばらしい。ポテトフライを食べながらしばらく眺めるが、寒さには勝てなかった。そそくさと家路に急ぐ。

 だらだらとパソコンに向い、ふと時計に目をやると夜になっていた。いかんせん外が明るいので、気をつけていないと夜更かしをしてしまう。どうも、調子が狂う。

 夕食後、またまた新しい日本人が遊びに来た。みんなの話しを聞くと、明日パイネやカラファテに向けて出発すると言う。そうか・・・うちらもそろそろ用意しないといけないなぁと思ってしまったと同時に寂しくなるなぁなんても思った。そして、彼らは日が沈むころそれぞれの宿に帰って行った。

 私達も早くパイネに行こう!!と心を固く決めた。

 
2000.1.11(火)