「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記チリ編 2000.1.9(日) 狭いシートで浅い眠りの中で寝返りをし薄目に車窓を見ると、朝焼けとも夕焼けとも見分けがつかないくらいの真っ赤な太陽が山間から顔を出していた。その美しさに目を見開くが、しばらくするとまた深い眠りに陥っていた。 次ぎに目が覚めた時には、地平線を境に一面低層の草原と広い青い空だけに車窓が変わっていた。本当に低層の草以外、何も無い平地。地平線が少し湾曲して丸く見えるようだ・・・これが、パンパって言うものか?たまに馬に乗った人や牛、羊などいたが、こいつらは何処からやってきたの?と思うくらい何も無く向こう側には山も見えない。ただ、ただ、真っ平な原野が見えるだけだった。 ト・ン・デ・モ・ナ・イ・ト・コ・ロ・ヘ・キ・テ・シ・マッ・タ・ナァ・・・ 雨が降っては止んでカラット晴れる。強い風が横から吹き付ける。変わらぬ風景に色を添えるが飽きて眠りこけてしまった。ハッと目が覚めてもやっぱり同じ風景が続いていた。道路際に動物よけの杭と電柱が立っているがそんなのも変わらずに続いていた。ここは、広過ぎると何度も思った。そんなことを繰り返し繰り返し数時間・・・国境についた時には、強い横風といっしょに雨が降っていた。よく見ると白い物が混じっていっしょに飛んでいた。これって雪ですか?と自分に問いかけ、目を凝らしてよく見ているとうめちんが後ろから「雪だ」と叫んだ。やっぱり雪だったと思ったと同時に夏なのに・・・こんな軽装で大丈夫なのだろうか・・・不安が頭をよぎる。 ト・ン・デ・モ・ナ・イ・ト・コ・ロ・ヘ・キ・テ・シ・マッ・タ・ナァ・・・ プンタ・アレーナスに着いた時には、夕方6時を回っていた。日はまだまだ高かった。宿にたどり着いてホッ一息つくと、どと疲れがやってきた。結局、32時間ほどバスに缶詰だったことになる。つかれるのも当然だった。夕食を作り、バスでいっしょだった旅人と南から上がってきて今しがた着いたばかりだという旅人と飲んで語り合う。楽しい時間は、足早に過ぎていく。もうすぐ夜明けがやってくる・・・。 |
2000.1.8(土) |