「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
||
k日記ボリビア編 2000.4.2(日) 太陽の島。コパカバーナから船で1時間30分の所にある島。朝早く、船に乗り込む。青いティティカカ湖をスルスル進んで行くが、風が冷たく肌に刺すようだ。 難なく島に上陸。やはり150mほど山を登った反対側に民家が散らばっていた。この頂上から見るティティカカ湖は既に湖ではなく海に見えた。 さて、宿・・・宿のオヤジもいい人そうだし、眺めのいい高台にある宿に決定。ご飯を食べに安い屋台が出るという隣の集落のサッカー場へ向う。道なき道をロバや羊、リャマやアルパカをからかいながら進んでいく。そこへ、子供登場。 私達を見るや否や「カラメロちょうだい。フォト撮って」の連発。写真を撮ると「お金」と手を突き出す。「お金ないんだよ」とお金を渡さないと、怒るしまつ。呆れてしまう。「あのね、君達が写真撮ってって言ったんだよ。ふう・・・こっちがお金欲しいくらいだよ。だって、君達撮っても1銭の価値もないんだし、それにフィルム代に現像代だって馬鹿にならないじゃないか。え、分かるかい、君達」とといても、「金!!」としか言わない。いい加減嫌になって、無視して歩き始めると、追っては来ないが「かね−!!」と叫んでいる。はぁあ、ため息ばかり。 サッカー場では、試合が始まっていた。その廻りに屋台が出ていたが、御菓子やばかリ。ご飯やを探すと奥の小さなテントで細々と何かを煮ていた。そんなにしなかったのでみんなで食べることに。そして、出てきたものは、茹でチョクロ(トウモロコシ)の上に茹でジャガイモに茹で腐りジャガイモが乗り、そして揚げた羊と皮と油付きの豚のみ。味付けは、何もなし。皿をもらって一同絶句。 「・・・オバチャン、サルサないの?せめて塩とか・・・」というと塩が袋ごと出てきた。腹が空いては戦はできぬし、腹が空いてれば美味しく頂けるはずと、食べ始める。ジャガイモ、肉、チョクロは塩を振るとなかなかイケル。ただ、腐れジャガイモだけは、美味しく頂けなかった。なんでも食べそうなチャリダーでさえ「まずい、こんなまずいの世の中にあったんだ」と嘆いている。そして、ご飯を作ってたオバチャンに「これ、美味しくないよ。これ美味しいと思ってる?」とつぶやいていた。それから、メルカドや道端で腐れジャガイモを見るたび「これ、おいしいと思ってる?」と呪文のようにつぶやくようになってしまうほどまずかった。 なんとか、腹が満たされると、チャリダーとパチプロは、島の北側に向けて歩き出す。そして、うめちんは、芝生でお昼ねタイム。ホカホカして気持ちがいいとぐっすり眠ってしまった。何もする事がなくなったのでサッカー観戦する私。よく分からないが、どちらのチームもゴールしないので、そんなにうまくないらしいと言う結論に達する。 散歩がてらに宿に帰ることに。帰り道、先ほど写真を撮ったお子様達が、まだ同じ場所で遊んでいた。そして、私達を発見すると「かね−!!」とまだ叫んできたので無視を決め込む。その後も子供に会うたび「フォト」と「カラメロ」「かねくれ」そして「これ買って」攻撃にあう。ゆっくり景色を眺めていられない。いい加減うんざり。サンダルにぼろぼろのズボンをはいている私。「私よりイイ靴はいてるじゃないですか、私よりイイ服着てるじゃないですか。そんな私からお金取るきですか」と日本語で叫ぶが分かるはずもない。頭に来て宿に急ぐ。 辺りが暗くなるなり始めた頃、北の端に行った2人が帰ってきた。行って帰って約16km。チャリダーは、疲れたと言い、パチプロはベットに倒れこんだままぐっすり眠ってしまった。さて、3人で夕飯でも作りますかぁと、宿のオヤジに下話をしておいたのでガスを快く貸してくれるのかと思って台所に向ったが・・・台所に行くとオヤジとオバチャンがいた。 「ガス貸してくれますか?それと道具・・・」というとオバチャンが「お金払ってくれる」即座に言った。「・・・いくら?」と言うと「15分で5ボリ!!」え、15分で5ボリは高いだろと文句を言うと「あのガスタンク1本40ボリするのよ。で、1週間でガスタンク1本使ってしまうから、15分で5ボリよ!!」はぁ、何言ってんだ、オバチャン。どう計算したって15分5ボリは高いじゃないかぁ。人の足元見やがって、ガス代払わないって言ってんじゃないんだ!ただ、ボルのはやめろといってるんだ。ふん、もういいや。台所なんか使ってやるかと部屋に引き返そうとすると、「30分に伸ばして5ボリでどう?ご飯食べてないんでしょ」と叫んでいるが、もう台所に戻る気は、全然なかった。 パンをかじりながらろうそく一本でモノポリーにはまる。もそっと起きてきたパチプロに事情を話すとそうかと黙ってうなずいた。 空には、満天の星。そして、美しいティティカカ湖に囲まれた美しい土地。なのにどうしてこんな嫌な人達ばかりなのだろうか・・・ツーリストが悪いのだろうか・・・いいところなのになぁ・・・はらだたしさと同時に悲しいものが心に残った。 |
2000.4.1(土) |