「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記ボリビア編

2000.4.1(土)

 朝早く、宿にバスが迎えに来る。珍しい事もあるもので、宿のおやじの斡旋バスが一番安かったので、宿でバスを申し込んだためだ。バスを待つ間、外を眺めていると、いきなり雨が降ってきた。そのうちバラバラバラと大きな音を立てて雨が雹に変わった。窓ガラスを激しくたたく。すぐに止んだが、どうしたもんかと首を傾げてしまう。

 20人乗りの小型バスに半分ほど外人ドモを乗せてコパカバーナに出発。横目にティティカカ湖が広く青く広がる。さっきの雹はウソのように青い空が広がり、太陽の光がすこぶるまぶしく私を差してくる。すっかり黒くなった私だが、ここの太陽の光に慣れた訳ではなかった。暑い・・・陽射しが痛い・・・

 いくつかの小さな村を通過し、国境の町ユングーヨに到着。国境まで行くと両替が出来ないと聞いて、少しレートが悪いが、ここでソルからボリビアの通貨ボリビアーノに両替をする。後で聞いた話だが、ペルー側のイミグレの隣あたりの商店で悪くないレートで両替が出来たとチャリダーに聞いたときには失敗したと二人で方を落としてしまった。

 ペルー側から無事出国。そして、ボリビア側の国境の門をくぐって、何事もなく入国。バスに乗り込み、コパカバーナへ走り出す。

 ボリビアに入った途端、道は最悪の物になった。未舗装の乾いた道路からは、もうもうと白い土煙が容赦なく立ちあがる。がたがたと細かい振動が体を襲う。そんな、山道をしばらく走るとティティカカ湖が見え、そして、小さな村が見えてきた。

 村の入り口らしき所で急に停まり、一人のオヤジが乗り込んでくる。「村の美化のために入村料1ボリビアーノ又は、0.5ソル頂きます」と突然告げた。「・・・そんなの聞いてないよ・・・」心の中で唱えたが、ラ・パスまで行く外人ドモまで素直に払ってるので払わざるをえない。しぶしぶ、2ボリ渡すと判切れチケットを無表情でくれた。

 小さな村のメイン道路は、未舗装だった。たくさんのバスの間に土ぼこりをもうもう上げながら私達のバスは停まった。荷物を受け取り、チャリダーとの待ち合わせの宿に向おうと思ったが、標識もなにもないので、チャリタクに乗せて行ってもらおうとチャリタクに近づくが「その宿ならあっちだ」と私達そっちのけで、他の客の相手をするばかり。機嫌が悪くなる3人。とぼとぼと歩き出すが、なんのことはなく宿は近かった。宿の玄関をくぐると約束どおり、チャリダーがいた。

 ティティカカ湖は、ボリビア側の方が綺麗だと思った。空はどこまでも広く、青い水面は、太陽から降り注ぐ光でキラキラ輝いている。日曜日と言う事もあって、日向ぼっこする人がたくさんいた。そして、うめちんの目には、カヤックと足こぎボートが飛び込んできたに違いない。早速「あれに乗ろう」と値切り交渉に入るうめちん。半額まで落ちたカヤックに乗り込む。先に乗ったチャリダーとパチプロチーム。

 私達が湖に浮かんだ頃には、姿形なく・・・あれ?あの二人どこへ・・・と遠く沖に目を凝らすと、一生懸命漕いでいる小さな二人を発見。・・・速すぎる・・・それより一体どこまで行くんだろう?と疑問に思う。こっちも負けじと一生懸命漕ぐが、追い着けず。「おおーーい」と大声で叫ぶと、オールを頭の上に掲げて「おおーい」と答えて、こっちにくるらしく旋回した。そして、すごい勢いで帰ってきたかと思うと私達のカヤックに体当たり!!「きゃぁーーー何すんのぉ」と怒る私。でも、そんなの全然聞いていない様子。ちきしょおーと悔しがり、チャリダーとパチプロチームを負いかけようとするうめちん。でも、2人対1人には敵わず敗退。

 タイムオーバーで岸に帰る事にする。時計を見ると約束の時間2分前。カヤック屋のオヤジが近づいてきて「タイムオーバーだから倍頂くよ」としらっと答えるが、そんなの聞いちゃいられない。だって、2分前に戻って来たんだよ。そんな手に乗らないねと乗る前に決めた金額を払って後は無視することに。オヤジは、腹立たしげに子供を殴っていた。

 その後、半額以下に値切って、4人乗りの足漕ぎボートに挑戦。調子よく漕ぎ出すが、全然先に進まない、舵を切っても舵が切れないおんぼろボートだった。くそっしてやられた!!こんなんじゃ、時間が来ても岸に帰れないじゃないか。そう思ったので、さっさと岸に帰ることに。そして、岸に着いたときに事件は起きた。無事、桟橋に船を付け、オヤジが船を押さえていてくれた隙にぽんと桟橋に飛び乗ったつもりが、バランスを崩しティティカカ湖にドボーンと崩れ込んだ私・・・。冷たい風が吹きすさぶ中、湖に落ちた事をネタに更に半額に値切るうめちん。「うめちん、もうイイから早く宿に帰ろう・・・」の言葉と同時に決めた金額の半額を払い、立ち去る4人。ぶつぶつ文句を言うオバチャンが一人たたずむ・・・。

 そして、またまた。明日、太陽の島へ行くにあたって、宿で余計な荷物を預かってもらおうと交渉に向った男3人が怒って帰ってきた。「どうしたの?」「あいつ、ここのツアー使わないと荷物置かせてくれないって言うんだよ」人の足元見やがってと苦い顔をしている。

 ボリビア人ってみんなそんななのかしら?ここのオーナーもいい人そうに見えたのにナぁ・・・結局、太陽の島から帰ってきたらここに泊まるんだよと後の利益を説いたら、荷物を置かせてくれる事になったが・・・なんか嫌な奴が多いナぁボリビアって・・・

 
2000.3.31(金)