「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記ペルー編 2000.3.31(金) 再び、葦の浮島、ウロス島へ。桟橋へ行けば、地元民が乗る普通の安い船があるはずだと、桟橋へ行ってみるが、声を掛けてくるのは、2時間ほどのウロス島を廻るツアーの客引きばかり。その辺で船を待っているインディヘナのオバチャンに問いただしても、知らないと答えるばかリ。絶対、安い船があるはずだ!!と考え込むうめちん。さんざん探しまわるが見つからず、結局、客引き紹介のウロス島ツアー船に乗り込む事に。 葦の間をスルスルと進んで行く。透ける水面には、小魚が見え隠れする。若い葦が深くなって来ると、1つ目の島が見えてくる。船は、エンジンを切り、ゆっくりと葦で出来たその浮島に近づく。「入島料をここで払ってくれ」と葦で出来た小さな家から出てきた若者が言った。全員が払い終わると、ゆっくりとその場を後にした。 しばらく、深い葦の間を走ると、2艘の葦船がプっかリ浮かんだ島に到着。おもむろに裸足になるうめちんとパチプロ。それじゃ、今日は私も靴を脱ごうと3人で裸足で島に降り立つ。ふかふかと足元が沈む。足裏にカサコソと葦が当たり気持ちがいい。 小さな島では、葦の船を作っていた。大きな木槌を振り落とし、紐で葦を束ねている。裸足の私達を捕まえて「同じじゃないかぁ、はっっはっは」と船の作り方の説明をしてくれた。そのおじさんの説明によると、ころあいが丁度イイ葦を刈って来て、それを6週間ほど天日で乾かす。そして、大方の形に束ねて仮止めし、形を整えながら紐で本縛りして出来あがりだそうだ。普通のものなら、だいたい2週間ほどで出きるらしい。 葦船の島を後にし、いくつか小さな島を巡る。寝転がったり、ジャンプしたり、高さ5mほどの展望台から飛び降りて見たりといろいろやってみるが、どれもこれも、ふわふわ、ぶよぶよと地面がゆがんだり、足が沈むばかり。飛び降りすれば、どんな高くとも打撲死より地面を付きぬけて水死と言う事になってしまう。なんと楽しい島だろうと思った。 最後に一番大きな浮島に上陸。ここは、長年の葦積みのおかげで湖の底に葦が届いてしまい、浮島ではなくなっているそうだ。そして、古い積まれた葦は、とてもよい黒土と化していた。他の島とは違い、ぶよぶよ、ふわふわしない。普通の島に成り果てていた。4000年も積んでりゃそうなるワナぁと妙に納得してしまった。 青い空と葦の家。絶妙なコントラストの景色を眺めつつ、船は、深い葦の草原をゆっくりと進み、浮島に別れを告げる。風が心地よく吹き抜ける。この島々は、いつまでも葦を積み続けるのだろうか・・・ |
2000.3.30(木) |