薬草を乾燥させて作る特別なお香 - チベット香について

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    ティラキタではインド香、サシェ、アロマオイルなど、様々な香りを取り扱っていますが、今回はその中でもひときわ特別なお香であるチベット香を紹介してみたいと思います。

    チベット香は薬草をふんだんに使用しているお香です。
    火を点ける前から自然素材の香りがしますし、火を付けると飾らないナチュラルな香りでお部屋が満たされます。

    チベット香の特別なポイントを挙げてみましょう。



    1.薬草をふんだんに使用している。
     チベット香は主に薬草と、自然の素材で作られています。

    2.僧院で作られ、継承してきた
     チベット文化の中心である僧院で研究、製造され、ずっと昔から継承されてきたお香です。

    3.とても自然な香りがする
     自然由来の素材を使っているので、とても自然な香りがして素敵なんです。



    今回は、そんな素敵なチベット香の製造過程を見ていくことにしたいと思います。

    ■チベット香の原料はヒマラヤの山から

    チベット香に使われる薬草たちは、標高4000メートルから5000メートルの高地に住む植物です。ティラキタ買い付け班、2018年に実際に行ってみて薬草を見てきました。

    車でヒマラヤの坂道をどんどん登っていきました。
    とにかく延々と上りが続きます。



    ガタガタいう砂利道を通り、



    まさに数日前にがけ崩れがあった場所を通過し、



    山をどんどん登っていきます。



    半日ほどぐねぐね道を登り続けて、やっとこ標高4175mのセラ峠に到着!!!
    いやーー、長かった!!
    標高が高すぎて、頭いたーい!!!!



    峠にはチベット仏教が印刷され、幸運を呼ぶとされるタルチョーがこれでもかと張られていました。家に残してきた家族の安全を祈りながら、訪れた人たちが一枚、また一枚と張っていったものです。



    ここは木々が生えることのできる森林限界にだいぶ近いところでした。
    草木が一本も生えていない岩山も見えます。
    チベット仏教の故郷である、中国のチベット高原はどこまで行ってもこんな風景だと聞きます。
    足元には草木が細々と生えていました。



    同行したドライバーが足元の植物はお香になるんだよと教えてくれました。
    枯れた草の中に生えている茶色っぽい植物。
    この草がチベット香の原料の一つなのだそうです。
    高地に適応したシャクナゲ科の一種だとのことでした。


    ■チベット香はお寺で乾燥させて作ります

    インド、アルナーチャル・プラデーシュ州のチベット仏教寺院に行ったときのことです。
    世界的な有名なタワン僧院を超えて、山の中腹にあるチベット寺院に向かいました。


    30分ほど車に揺られて到着したのは、とても質素な僧院。



    入り口には回すことで功徳を得られるマニ車がありました。



    テクテクと中に入っていくと、葉っぱやお豆などが中庭で干されていました。



    よく見てみると、そこには先程の標高4000mの湖のほとりで見かけたシャクナゲ科の植物があるではありませんか!



    チベット香に使われるもう一つ主要な成分の一つが、ヒマラヤの高地に生息する松の木です。
    こちらは松の葉っぱを、そのまま大きめの香炉に入れているところ。



    原料を私達が使うお香にするにはいくつかの工程があります。
    まず、香料になる植物を地面で乾燥させて、粉末状にします。
    出来上がったお香パウダーに多少の糊材を入れ、ミックスしてペースト状にします。
    ペーストをお香の形に整形し、乾燥させてパッケージに入れると完成です。



    チベット僧院の中にはダライラマ法王の写真が飾られ、ティラキタでも取り扱っている密教用品ガンターとバジュラが当然のように置かれていました。毎日のお祈りで使っているのでしょうね。



    僧院で生活する子供に出会いました。子供はどこの世界でもかわいいですね。




    ■伝統的なレシピで作られているチベット香

    チベット香の中には、ダライ・ラマ13世によって約100年前に設立されたMen-Tsee-Khang(メン・ツィー・カン)という施設で研究し、製造されているものもあります。




    Men-Tsee-Khang(メン・ツィー・カン)はチベット医学及び暦法(占星術)の研究機関で、チベット医学や暦法の研究以外にもカーストや人種などに関わらず医療を提供したりしている機関です。

    Men-Tsee-Khang(メン・ツィー・カン)は亡命チベット人たちとダライラマ法王がお住いになられるインド北部のダラムサラにあります。こちらの写真はダライラマ法王の法王庁です。




    研究機関を作るだけでなく、チベット香の伝統的なレシピを後世に伝え、守るために薬草図も描かれています。チベット医学四部医典薬草図と呼ばれるものです。チベット医学四部医典薬草図にはチベット医学で使われる102種類のハーブが描かれています。




    工場で作られた人工の香りがあふれる現代において、伝統のレシピで自然のハーブを使用して作られるチベット香の存在はとっても貴重だと思います。

    実際にチベット香に火を灯してみると、自然香料ならではの優しい香りがお部屋を包み、なぜかホッとするのです。

    ぜひ一度、伝統的なチベット香、お試しくださいませ。

    ネパールとチベットの伝統香


    一世紀以上前から伝わる伝統の配合を元に作られたネパールとチベットの伝統香。ヒマラヤに生える35種類のハーブを練り合わせて作られています

    チベット香用お香立て


    アンティック加工をされたチベット香用のお香立てです。
    独特のデザインで、インテリアとしてもお使いいただけます。

    ネパール香用木製香立て

    ちょっと太いネパール香を焚くために作られた専用のお香立てです。専用のお香たてですので、通常のお香立てでは立たないネパール香を簡単に挿し、楽しむ事が出来ます。

    このお香たては全部一品一品がネパール人の手作り。木の手触りと、手作りの感じがほどよく合わさって見た目からなんだかゆったりした感じを与えてくれますね。

    スティック香用のお香立て

    ジャイプール陶器のお香立て


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    木彫りのチベタン香立て

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