「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記ベネズエラ編

2000.6.29(木)

 ゴンゴンゴン「おい、起きろ!!」なんか誰かが窓越しに叫んでいる。猪飼さんが起きていたので、私は無視してまた眠りの中へ。 そしてまたも、ゴンゴンと車を叩く音。先ほどの人だった。今度は、うめちんがむくっと起上がって対応していた。どうも、車を移動しろと言っている模様。

 壊れたジェネレーターを持って説明するうめちん。「この車、壊れていて動けないんだ。今日、部品を探しに行って、直したらすぐ出て行くから、もう少しおかせといてくれないか?」するとその男「それは、ダメだ!!それなら前のレストランの駐車場を使え」となんとも変な事を言う。「じゃあ、レストランに置いていいかいっしょに聞きに行ってくれるか」とレストランに向かうが、レストランでは「それは、出来ない。車の故障なんだろ?だったらガススタで助けるのがスジじゃないか。それが仕事だろ?」と当たり前の事を言われた。

 笑ううめちんにしかめっ面のガススタ男。帰って来ると展開は180度変わっていた。ガススタの一番えらい人が出現。訳を話すと「車は置いていてイイが、ココは夜になると危険だから、寝泊りだけはしないでくれ」そして「部品を探しに行くなら、連れて行ってあげよう」と車と運転手を貸してくれた。先ほどの男の話をすると「いや、そんなつもりは全然無いよ。ただ、ここは夜になると危険だから」そして、しかめっ面のガススタ男に何やら言っていた。

  万事ことが順調に進む。部品を探しに行ったうめちんと青山さんは、替えの部品を持って、整備士を連れてすぐ返って来た。そして、ちょいちょいちょいっと取りつけるとすぐに直ってしまった。バンザーイ!!

 ガススタに礼を言い、整備工場にお金を払い、すぐシウダードボリーバルへ向けて走り出すが・・・またもや道に迷う。さんざん迷って、やっと高速道路へ乗ったが、訳のわからない標識に高速道路で迷う。ここは、分岐点に標識がなく、そのまま走り続けるといつのまにか標識が別の地名に変わっていたりするおかしな標識の付け方をしてある。カラカスの街中もそうだった。 やっと抜け出た頃には、昼をとうに回っていた。

 魔のカラカスを抜けるとジャングルが広がるすばらしいまっすぐな道が続いていた。緑のじゅうたんに緑のトンネル。

 そして人なつこい子供達。「ねえねえ、どこから来たの?チノ?」「いや、チノじゃないよ。私達は、ポケモンの国から来たんだよ。知ってるか?ポケモン」目が輝き「ウン、知ってるよ」じゃあついでに「ドラゴンボールって知ってる?あの国も私達の国だよ」更に目が輝く。じゃあ、ついでだ!!「私の主人は、ピカチュウを作ってるんだよ。あと、ニンテンドウのゲームとかも」半分、嘘だけど半分は当たってるのでよしとしよう。「えええー」もう、目が輝いてうるんでいる。そして、向こうからてくてく歩ってくるうめちんを指差して「あれが、私の主人よ」顔が少し暗くなる・・・髪はボーボーでヒョロット背が高いうめちんを見たら夢が薄れるか・・・可愛そうな事をしたか。

  調子のよくなった牛次郎。どんどん距離を稼ぐ、稼ぐ。夜中も走る、走る、走る。

 
2000.6.28(水)