「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
||
k日記ニカラグア編 99.12.10(金) ブーン、ブーンと扇風機が廻る音で目がさめる。快適な室温に快適な風が吹いている。ごろごろするにはもってこいだったので、また眠りについてしまった。2度目に起きるとうめちんが起きていて「さあ、ニカラグアに行こう」とはりきっていた。 ホテルを出てしばらく歩いたところで国境行きのバスに拾われる。1時間後に国境に到着。バスの発着所からイミグレまで遠いと自転車タクシー屋がそろって言うので一番乗りやすそうで安い自転車タクシーをチャーター、軽快に走り出す。ホンジュラス側のイミグレは言うまでもなく相当腐っていた。入国の時あれだけ払ったにもかかわらず、やっぱり請求してきた。賄賂を払ってホンジュラスを出国。自転車タクシーに乗ってニカラグアへ。砂利の未舗装道路をしばらく走り橋を渡り、しばらく走ったところにニカラグアのイミグレがあった。自転車屋の言う通り本当に遠かった。 ニカラグアのイミグレは難なく通過。高い入国税を払わされたが、ちゃんとレシートが出たのでこれは賄賂じゃなく正規の金額なので文句を言わず払う。その隣の銀行で両替をしようと思ったが、時間が悪いのかなんだか知らないが、チェックはおろかUSドルも両替できないダメな銀行だった。 しょうがないので、私設両替商でちょこっとUSドルを両替して、マナグア行きのバス乗り場に自転車屋に連れて行ってもらう。ターミナルに着き、自転車屋に交渉した金額を払うと「二人だから倍だ」とお決まりのように言っていたが、イミグレや両替屋まで付き合ってくれたので、ポケットに入っていた小銭を渡して「ありがとう、じゃあね」と荷物をさっさと担いでバスに乗りこむ。 しばらくバスは動かなかった。いや、しばらく何処ろじゃなく、いつまでも動かなかった。やっと動き出した時には、まばらだった乗客がいっぱいになっていた。 快適に走り出したと思いきやそれは、バスターミナルを出るまでだった。イイ感じで飛ばすのだが、バイブレーション、たまにはジャンピングありの凄いでこぼこ道なのだ。 途中、川が数本流れているが、川の手前にくると大きく道を迂回して橋をわたる感じだった。橋の手前に「日本の援助で作りました」という看板が立ててあり綺麗な橋が掛かっていた。川を見ると昔あったであろう橋は壊れて、流されていた。後で仲良くなったバス乗客に聞いた話だが、台風の被害で橋は流されこの辺の道路はしばらく不通だったそうだ。道路がぼこぼこなのは、数ヶ月前火山が爆発して土石流やら何やらで道路に多数の穴をあけたらしく、大変な被害で死者もたくさん出たとのこと。その傷跡が今だに修復されないでいるらしい。度重なる災害で大変なんだそうだ。 バスの乗客とそんな話しをしながら、バスはぼんぼんジャンプする。いつしかジャンプしなくなったかと思ったら整備したばかりの綺麗な道路を走っていた。一生懸命修復中なので、その内ぼこぼこの所も全部なくなるらしい。 レオンと言う町でいろいろ教えてくれたみんなは、握手をして降りていってしまった。一人残った青年が、マナグアまで、いろんなことを教えてくれた。聞けば、25歳でマナグアのメルカドで働いているとのこと。 日が傾たむき、夕闇が辺りをすっぽり包みこむ。「あそこを越えるとマナグアだよ、左側を見てごらんマナグア湖だ」と言われ方を振り向くと大きな富士山型の山の廻りに夕闇の薄紫に照らし出された水面が見える。広い何処までも紫色が広がる。綺麗だった。 「ここで、バスを降りよう」と成年が言った。セントロ行きのバスを探してくれると自分まで降りてしまった。結局、バスが見つからなかったのでタクシーを拾ってマンゴ荘まで行こうといろいろ交渉してくれたが、私達は、金がなかったので乗れないと言うと「そんなことは心配ない、乗れ」と言って乗りこむと青年まで乗りこんできた。 ガイドブックを青年に渡し、タクシーは走り出した。さんざん探した挙句やっとマンゴ荘を見つける。タクシーを降りたとき、彼が足りないお金を払ってくれていた。さんざんお礼を言ってちゃんと返すからと住所を教えてもらい握手をして彼は歩いて去っていった。なんと親切な成年なんだと感動してしまった。ニカラグアの印象が凄くよくなった。 すっかり財布の中身がすっからかんになり、マンゴ荘のオーナーに宿代を待ってもらいそれどころか、お金を借りて夕食に向う。 今日は、皆さんのあたったかさや親切にたくさん触れる日でした。ありがとうございました。とても、うれしかったです。 |
99.12.9(木) |