「天竺」目指して夫婦モバイル放浪 |
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k日記インド編 2001.5.26(土) 雲が出てきて涼しくなった午後、うめちんがニューデリー駅前で手を振る。車窓から吹き込む心地よい風を頬に感じながらそれに答えるお父さんとお母さんと私。タクシーは、デリーの国際空港へ向かっていた。 お父さんとお母さんと一緒に強制送還のように日本に帰ることになった私。「タイの病院でもいいけど、日本の方が安心だ。今なら、親父たちがいるし、飛行機の中も安心だし。それにこの暑さじゃ、またお前が参ってしまう」そう言って、その方がいいと勧めるうめちん。こんな事で旅が終わってしまうのか?そう、思った。考えた。凄く考えた。でも、うめちんに迷惑がかかることや自分の体の状態を思うと帰った方がいいような気がした。そして、長かった旅を終えて日本に帰ることにした。うめちんは、もうしばらくインドにいて、もともと持っていたタイ行きのチケットで急いで後を追っかけて帰ってくることになった。 毎度ながら、幾重にもわたる荷物チェックに身体検査を終え、飛行機に乗り込む。順調に飛び立つ飛行機。うっすらと目を開いた月が「こんなにあっさり旅を終わっちゃってさぁ、こんな形で旅が終わってしまうなんて情けない」そう、冷ややかに心に突き刺さるように私を見据える。デリーの夜景が細々と光り輝く。涙が頬を伝った。 私の旅は、終わってしまったのか?この2年間は何だったのだろう?旅に出て何か答えが出たか?頭の中を疑問がぐるぐる回る。いつまでも眠れなかった。 |
2001.5.25(金) |