「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記インド編

2001.4.22(日)

 背中の痛みはあるもの、何とか起きられる。腹は相変わらず痛かった。インターネットに行ったうめちんはいつまでも帰ってこなかった。最近、毎日のようにインターネットカフェに行っているように見える。うめちんがいない間にボンベイで知り合ったシタール弾きの柏木さんが久美子ハウスを訪ねてきた。柏木さんのお兄さんが日本から遊びに来たので観光をしながらバラナシまでたどり着いたそうだ。インターネットカフェから帰ってきたうめちんと一緒に外へ出た。

 ベンガリートラ通りのレストランにもういるはずもない友達が座っていた。オヤ?と思って声を掛けてみた。すると「俺、大変だったんだよ。体調悪くしてさ、病院に行ってたんだ。そいで、最近、病院から帰ってきたんだよ。しかも、宿のオヤジにだまされてさぁ」「え、どうゆうこと?なんの病気さ?」どうも、体がだるくなりだした頃から微熱と下痢が続いて、どうにも治らないので宿のオヤジに相談したところ、知り合いの町医者を紹介されたらしい。そこへ行ってみたら「腸チフス」と診断されたらしい。入院して治療を受けて、薬を飲んだが一向に治らず、そこへめちゃくちゃ高い請求書が宿のオヤジ経由でやってきたらしい。頭に来た彼はその請求書を見ておかしいと思った。「こんなにかかるはずがない。第一俺は治ってない。こんな大金払えるか」そういって、BHU(ヴァラナシ・ヒンドゥー大学)にある総合病院に向かった。そこであらゆる検査をした結果「水分不足による尿毒症」と診断されたそうだ。どんな病気かというと、この暑く乾燥したインドでは、汗が出てもすぐ乾いてしまってたくさん汗が出ているのに自分では自覚がなく、水分をあまり取らなかったりする。水分が汗になって出て行ってしまっているので当然、トイレもあまり行かなくなる。すると、腎臓にたまった毒素が尿になって出て行くことができなくなる。それが、全身を駆け巡り、体調が悪くなる。そんな悪循環からの病気らしい。

 「いやーびっくりしたよ。だってさ、血液検査をするのに針刺すでしょ。注射器で一生懸命吸うんだけどさ、ぜんぜん血が上がってこないの。色も変だし、ドロドロだったよ俺の血。俺の体の水分本当になかったんだなぁって思ったさ」へーそんな病気あるんだぁ・・・なんか私の背中痛いのってこれかなぁ。私も水分をたくさん取ることにしようと思った。

 あちこち見て回って宿に帰ったら、やっぱり背中が痛くなった。そのままベットに倒れこんでしまった。もしかしたら、私も尿毒症?そんなことを考えていたら水が飲みたくなった。「一日、最低2リットルは飲まないと」そんな言葉を思い出し、気分が悪くなるほど水を飲んだ。トイレも我慢しないですぐに行った。これで治るかしら?自分は尿毒症じゃないかもしれないのに・・・少し可笑しくなって噴出した。治るような気がした。

2001.4.21(土)