「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記インド編

2001.3.12(月)

 夜を徹して走った列車。朝早く、ムガールサライJNに到着。朝早いと言うのにたくさんの人が行き交う。駅を出て、オートリクシャでバラナシ市内に出ようと思ったが、案の定、高いことを言われて、結局、バスに乗る。人を満載に乗せて出発したバス。でこぼこの狭い道をのろのろ走る。バスの中はインド人の熱気と私たちへの好奇心が渦巻いていた。そんな中、安いと思ったバスに高いことを言われ、モギリを怒鳴るうめちん。これ以上座れない座席を無理やりつめてくれとわがままを言うインド人にイライラしている。そして、行き先を確認したにもかかわらず、目的地までたどり着かなかったバス運転手に「こいつらみんな、うそつきだ」とはき捨てていた。

 しょうがないのでリクシャを捕まえる。たくさん荷物があるので、2台に分乗しようとリクシャに提案したが「俺一人で大丈夫だ」と言い張る。血管が切れんばかりに足を踏み込み、のろのろと走り始めたリクシャ。走りやすい道を選び、寄り道もしないでまっすぐ目的地に走ってくれた。日焼けした小麦色の肌に光る汗、お金を渡したときの彼の笑顔がとても印象的だった。いい人もいるんだ・・・

 大通りから、秘密の小道に入る。細い路地が四方八方に伸びている。路地いっぱいに人と牛が歩いている。混沌と静寂が入り混じる不思議な空間。昔を懐かしむように先を歩くうめちん。彼を覚えている人が結構いることに驚く。

 階段の先にチラッとガンガーが見えた。正面に目をやると「久美子の家」と書かれた壁が見える。鉄の門を開け、そこに吸い込まれていった。

2001.3.11(日)