「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記インド編

2001.2.15(木)

 朝、うめちんの熱は一向に下がらず。雀士は、何とか歩き回れるほど回復していた。どうする?今日の列車の予約・・・キャンセルする?とりあえず、うめちんに抗生物質を飲ませて、様子を見ることに。抗生物質を飲んで2時間後、熱は少しあるが、なんとか復活したうめちんが「よし、ムンバイヘ行こう」予定通り、ムンバイヘ向けて出発することになった。抗生物質の威力はすごい。

 夜7時ころ、サダルストリートでタクシーを捕まえて、ハウラー駅へ向かった。ぶんぶん飛ばすタクシーに8時の出発は余裕とたかをくくっていた私たち。いきなり、渋滞の群れに突っ込み、ぶーんとアクセルを吹かすばっかりで、ぜんぜん進まなくなってしまった。タクシーの運ちゃんに「ねえ、これってみんなハウラー橋、渡るの?」「イエース。いつも混むんだよここは。なんだ、おまえたちそんな顔して、間に合うって。で、何時の列車に乗るの」「8時発ムンバイ行き・・・」時計を見て、しかめっ面になる運ちゃん。ただいま、7時20分・・・「大丈夫だ、何とかチャレンジしてみる」そして、渋滞の群れに無理やり突っ込んでいこうとする運ちゃん。「ここは、いつも混むから、サダルからだと3時間は余裕を持たないとだめだよ〜」そう言われても後の祭。無理無理に突っ込んでいく運ちゃんには申し訳ないが、これでは間に合わない。途中で降りて、船で行くことに。幸い、船着場は歩いて5分ほどのところ。大荷物を担ぎ、物乞いや売り子を蹴散らし、ハウラー橋へ向かう大量の車を横目にものすごいスピードで逆走する3人。そして、出発寸前の船に飛び乗り、無事、ハウラー駅へ余裕の到着。ああ、あせった、あせった。

 発着の掲示板を見ると「ムンバイ行き10番線」と出ている。はて、時刻表は19番線になってたが、変更になったのか?そう思いながら10番線へ行ってみると、今にも発車しそうな列車が停まっていた。「これは、ムンバイ行き?」と聞くと「そうだ」というので間違いなさそうだ。自分の席を求めて、長いホームを歩くこと数分。ようやく発見。予約表を確認する。が、ない。私たちの名前がなぜかない。駅の係員みたいな人にも確認してもらうが、見つからない。はて、どうゆうことだ?手分けして他の車両も確認するが、どこにもない。

 ふと、うめちんが何かを駅員に尋ねている。そして「うちらの乗る列車って、19番ホームだって、急がなきゃ」走る、走る。どこにあるんだ19番ホーム?ホームの端にある階段を駆けあがり、真っ暗な歩道橋を走る。結構、走った先に下る階段があった。目の前に電光掲示板の時計が現れる。見れば、8時2分。どこだ、19番線はー。階段を降りきったホームが21番線。21番線を半分くらい走り、待合ホールに出て一番端の19番線に最後の猛ダッシュをかける。そして、車両に張ってある予約表を確認して、列車に飛び乗った瞬間、ガタン、ゴトンとゆっくりと動き出した。間一髪、荒い息と弾む肩で、予約席に崩れるように座る。そして、ほっと心をなでおろす。間に合って、よかった。

 セカンド・スリーパー(2等寝台)は、ほぼ満席。でも、ゆったりしていて、居心地はいい感じ。椅子の下に荷物を置き、盗難防止にカギをかける。しばらく、ばんやりあたりを見回す。なかなか楽しい感じだが・・・ちょっと、トイレに立った隙にインド人足に席を取られている。ムム、コヤツ、席を狙っているな。油断ならぬと、心配していたが、そのうちにみんな自分のベットを作って寝る態勢に入り始める。10、11時頃には、消燈といった雰囲気になり。本当に消燈を迎える。貴重品を抱きしめ、寝袋に包まる。初めての寝台は、どきどきものだった。

2001.2.14(水)