「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記エルサルバドル編

99.11.26(金)

エルサルバトルへ行こう。あれ、ホンジュラスじゃなかったっけ?とうめちんに聞くと、やっぱりエルサルバトルも見たくなったからエルサルを経由してホンジュラスへ行こうと言うので、そんなに急いでる訳でもないし・・・まあ、いいかぁと急遽、進路を変更した。

グアテ・シティー行きのバスに乗ろうと前を歩くうめちんが突然、姿を消した!!足元を見ると歩道の段々の一番下に向ってシタールといっしょに転がって行く最中だった。なぜかスローモーションのようにゆっくりと落ちて行くように見え、一瞬何が起こったのか理解できなかった。ハッと気がついてうめちんに駈け寄り、大丈夫か?と手を貸すと大丈夫と起きあがってきたのでホッとした。ひざを打ったらしくしばらくひざを押さえていたが、バスに向って歩き出し、バスの屋根に自分で荷物を積んでいたので、大きな心配はないらしい。

順調にバスは進んでグアテ・シティーの危険度bPのソナ1に到着。回りに注意を払いながら次ぎのバスのターミナルを探す。程なく国際バスターミナル行きのバスをゲット!順調に進む。 国際バスターミナルに着いて、何時に出るのかを訪ねると1時半だと言う答え・・・え、2時間待ち。そんな、早くに出てきたのに?これじゃぁ向こうに着くのは夕方になってしまう。他の会社に聞いても似たような時間かそれより遅い。仕方なく昼ご飯を食べて待つことに。今日で最後のグアテマラご飯は何にしようかと考えたが、結局、定番の鳥のから揚げにトルティージャ。

出発の時刻がやってきた。大型のバスに数人の客を乗せて出発。こんな空いたバス初めてだった。エルサルに行く人って少ないんだと実感。最近まで内戦をやっていたせいか?分からない。 順調にバスは走る。都市を離れどんどん山奥へ、低層のブッシュが何処までも続き、山々の緑が光に生え、文明のかけらも見当たらないような、そんな空間を走り続ける。

いつのまにか深い眠りに陥る。 どのくらい眠ったんだろうか?まだ、国境に着かない。どのくらい走った?と聞くとだいぶ走ったからもうすぐ国境だよとうめちんが教えてくれた。でも・・・何処まで走っても国境にたどり着かない。いくつもの町や村を通り過ぎ、日も傾きかけた頃、一本の川が見えてきた。

やっとグアテマラ側の国境に到着。 先にバスを降りた現地の人たちがイミグレで紙をもらって何か書いて、自分で持ってきた紙切れといっしょにイミグレに出していた。パスポートには見えないなぁ?あれはなんだろうと?と思ったが、タダの身分証明書みたいなもので、現地人は、身分証明書で出入りできるらしい。私達もパスポートを見せしばらく待つと、何もなくすんなり出国のスタンプを押して返してくれた。荷物検査とか返し際に賄賂・・・といわれるかと思ったが何もなかった。

バスに乗って橋を渡り今度は、エルサルバトル側のイミグレへ。バスを降ろされ、歩ってイミグレの建物へ。カードに必要な事を書いて係りのオジサンにパスポートを渡す。しばらく待つと、一冊のエルサルバトル紹介英語版の本と共にすんなり返してくれた。あれ?おかしいよ。あっちでもこっちでも賄賂くれって言われなかったよ。変だ?おかしよ、そうか、忙しくて請求できなかったんだなどど、勝手にそう思いこんでバスに向った。

帰り際、国境の川を見ると、子供が船で国境を簡単に船で行き来している。バックパックを持たずにイミグレに行くのも初めてだ。そう言えば荷物の検査をするところもする人も見当たらなかった。と言うことは、なんでも持ちこみ可能ということだよ。おいおい、そんなんでいいのか?私が言うのも変だがこれは国境であって国境じゃないよ。でも、賄賂を取られなくてよかったなぁ。

バスの乗客が全員そろったがなかなか出発しない。空は、青から赤へ。日が暮れるころやっと出発。バスはなぜか満員になっていた。 でこぼこの悪路をのろのろと走る。未舗装の部分が多く、舗装がしてあってもほとんどのアスファルトは剥がれていた。

車窓はすっかり真っ暗。街灯という光すらない。たまに、町や村を通過するが、ここにも明かりがあまり見えない。5時ちょっと過ぎ位なのに店なども閉まって、人の往来もまばらで寂しい感じがした。

エルサルバトル第2の都市、サンタアナに到着。首都のサンサルバトルまで行こうと思ったが、今までの車窓から錯覚を起こしてしまい、もう相当夜中に思えたので、ここで下車することにしてしまった。

バスを降りたところも暗く人通りのないところだった。 近くのホテルで場所を確認すると、町のだいぶ端の方で降ろされてしまったらしく地図に載ってない。歩くのは、安全上、得策じゃないと思ったので近くで私達を待っていたタクシーに乗り、ガイドブックに載っていた安い宿に向うことに。

ホテルの前で車を降りる。辺りは、店も閉まり人通りもない。ホテルの入り口だけが光々と輝いていた。 今晩泊めてくれと交渉。部屋を見せてもらったら、横幅セミダブルのベットがやっと、縦は、1.8mのベットと小さな机に椅子がぎゅうぎゅうに入っている。畳にして3畳くらいの部屋だった。ここしかないというので、まあ一晩だけだからとここに決める。

フロントで金を払い、カギをもらって部屋に帰ってきて気がついた。なんか臭いぞこの部屋。トイレの臭いがする。部屋をよーく見ると、腰までタイルが貼ってあり一部が壊れている。床にはコンクリートで穴を埋めたような後が数個所ある。しかもこの狭さ・・・もしかして・・・前はトイレとシャワー室だった?嫌な部屋だなぁと思いこんでしまった。明日には、ここを出ようと思った。

時計を見ると7時だった。朝からろくに何も食べていないのでお腹が空いた。外に食堂を探しに出て見る。が、外はまだ7時なのに深夜のように人の往来もなく真っ暗で静まり返っている。

一軒の食堂でエルサルバトル料理でトルティージャの中にチーズなどを挟んで焼いたものにキャベツの酢漬けを乗せて食べる「ププサ」しかないと言うので、2枚ほど食べたが、お腹は脹れず他の店を探すことに。ちょと歩き鉄格子の向こうに光を発見。「コメドール」と書いてある。入り口も鉄格子でカギが掛かっていたので、もう終いかと中を覗いていたらおばちゃんが開けてくれた。安全上の柵らしい。オウムを飼っている変わった定食屋だったが値段も安くなかなかおいしかった。

腹も脹れ、ホテルに帰り、時計を見ると8時ちょっと過ぎ。私達が帰ってくるのを待っていたかのようにホテルの入り口のドアも閉め、フロントの電気まで消してしまった。もと、トイレ部屋に帰って何もすることがない。こんな早い時間に寝れるわけもなく、ぼーっと時間をつぶそうと思ったがそんな簡単につぶれなかった。結局、9時には消灯就寝という結果になる。ここは、夜が早すぎる。

 
99.11.25(木)