「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記コロンビア編

2000.6.21(水)

 目覚ましが、容赦なく鳴り響く。外を見るとまだ、暗い。なんだってこんな暗い内に目覚ましが鳴るんだろう?プッと目覚ましを止めると夢の世界がすぐにやってきた。そして、ドアをノックする音がした。青山さんの声がする。目を開くと先ほど暗かった窓の外は、すでに明るく日が射していた。「うめさん起きてください。朝ですよ」どうやら出発の時らしい。

 精算を済ませ、コーヒーを飲んで、イザ出発。達磨家族が手を振って見送ってくれた。

 まずは、青山さんの運転で、カリの街から脱出。ユンボという町を経由すれば、高速代を1回払わなくてもよくなるという青山さんつての情報にしたがって、ユンボと言う町を目指す。難なくユンボに到着。快適に走る、牛次郎。どんどん駒を進める。

 と、突然ストップ。渋滞か??目の前に車がずらりと並んでいる。対向車はまったくやってこない。前の車は、エンジンを切ってしまっていた。はて、渋滞にしちゃおかしい。ぜんぜん動かないものねぇ。事故かな?なんて思いながら、まったく動かないので前の方まで散歩に出かける事に。長い車列の横をポテポテ歩く。陽射しが強く、少し汗ばむ陽気。横からのそよ風が気持ちよく、草木が揺れている。牛がのどかに草を食んでいる。

 と、先頭の車が見えてきた。ワゴンパトカー二台で道路を封鎖していた。数人のおまわりさんが道路の先をずっと見つめている。そして、たくさんのバイクや見物人も道路の先を見つめていた。???どうして通行止めなのさ、私には何も見えないぞ?「どうして、ここ通行止めなの?」と近くのバイクに乗ったオジさんに聞いてみたが、一生懸命説明してくれた彼には悪いが、わたしの頭にない単語ばかりで、ぜんぜん理解できなかった。申し訳ない。ただ、何かが来るらしく、そのおじさんはここで40分も待っているそうな。どのくらいかかるか分からないけど、通れるようにはなるらしい。そうですか、と車に戻って分からなかったと説明して、しばらく待つとスルスルと車が動き出した。

 さっきのロス分を取り戻すぞとばかりに急ぎ足。走れ牛次郎。どんどん走れ。でも、そうは簡単には行かなかった。アンデスは、キツク牛次郎をいたぶる。車体の重い牛次郎、急な登り坂に差しかかると全然登らない。逆に下りになるとブレーキが全然きかなくなる。標高が高くなれば、平地でも走りが悪くなる。

 そして、二度目の渋滞と言うか道路封鎖。今度は、1時間も待たされた。うめちんが聞いていた話によると、どうやらコロンビアの要人が通るための道路封鎖じゃないかとのこと。そして、動き出した車達。先を争って前を行こうとする。そして当然の事ながら、今度こそ渋滞。どこまでも渋滞。

 極めつけは、要所要所にある検問。必ず停められ、しつこく調べられたのち、世間話もついて来る。なんだかんだで、1回につき20〜30分ほど暇人の相手をしている。これじゃぁ今日の目標、メデジンまで行くのは無理なんじゃないかい?と思った瞬間、闇が訪れた。これ以上は、危険。メデジンの手前、数キロの所で今日の宿を取る。小さな村だったので、レストランに向かえば、動物園のサルのような扱いを受け、みんなの視線の的。しかも、何故かみんな牛次郎を知っていた。ひっきりなしに牛次郎を見にくる村人達。ホームページのアドレスをメモする奴までいた。そんなに珍しいかなぁ?牛車って・・・珍しいだろうなぁ。

 何はともあれ、10時間もの間、運転してくれた青山さんとうめちん、ご苦労様でした。明日もよろしくおねがいいたします。

 
2000.6.20(火)