レンズ豆の種類・美味しい食べ方

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レンズ豆の種類・美味しい食べ方(9)

■レンズ豆について

日本ではそこまで馴染みのない「レンズ豆」ですが、インド料理やイタリア料理、フランス料理ではごく一般的に使われており、高い栄養価からベジタリアンやヴィーガンの人たちからも人気があります。
レンズ豆はマメ科ヒラマメ属の植物で、その「実」の部分がレンズ豆です。和名は扁豆(ヒラマメ)で英語だと「レンティル」と呼ばれています。
レンズ豆は豆の形はレンズに似ていますが、実は光学レンズのほうがレンズ豆に名前をあやかっているのです。一般的に流通しているレンズ豆は、直径6mm以上の大粒のものと3mm以上の小粒のものがあります。栽培される地域によって、緑色、褐色、オレンジ色とさまざまな色のレンズ豆が存在するのも特徴です。

一般的に売られている乾燥したレンズ豆は、皮付きの緑褐色の豆と皮なしのオレンジ色のものがありますが、オレンジ色のレンズ豆も、もともとは緑褐色の皮がついていました。皮付きのレンズ豆は別名「茶レンズ豆」英語だと「ブラウンレンティル」と呼ばれており、皮なしのレンズ豆は「赤レンズ豆」もしくは「レッドレンティル」と呼ばれています。

レンズ豆の主な生産地は地中海とアジア原産でしたが、現在ではアジアを中心として広く栽培されています。しかし、日本ではほとんど栽培されていませんので輸入品が多くを占めます。

■レンズ豆の歴史

レンズ豆の歴史はとても古く、石器時代の頃から食べられてきたという記述があり、人類が食べはじめたマメ類の中でも最も古い農作物と言われています。エジプトやギリシャでは、紀元前から一般的に食べられており、旧約聖書にはレンズ豆と引き換えに長男の権利を弟に譲双子兄弟の話が出て来るほど古くから知られている食物です。

レンズ豆の起源はメソポタミア地域やシリア付近と言われ、そこから地中海沿岸の地域やアジア西南部に伝わり、世界中に伝えられ栽培されてきました。現在はアジアを中心とする約40か国で栽培されています。

ヨーロッパ南部やアフリカ北部、南アメリカで主に大粒のレンズ豆が栽培され、アジア南部やヨーロッパ東部では小粒のレンズ豆が栽培されています。

■レンズ豆はインドやネパールでこう食べられています

インドでレンズ豆は、「マスール」と呼ばれ、カレーやスープ、煮込み料理など、様々な料理に使われています。宗教の関係からベジタリアンの多いインドやネパールでは、レンズ豆は肉に代わる蛋白源としても重要な食材なのです。「ダル」と呼ばれるレンズ豆のカレー（カレーよりもっとサラサラしているスープ）はマイルドな味でインドやネパールの家庭でもよく食べられています。

■レンズ豆の栄養素について

レンズ豆が長い間人々に食べられてきた理由としては、その栄養価の高さが挙げられます。乾燥食用豆の中では最も栄養価が高いそうです。レンズ豆の栄養素を以下でご紹介していきます。

ビタミンB群

レンズ豆には、ビタミンB1、B2、B6、葉酸などのビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB群は疲労回復効果や、肌や粘膜の状態をよくしたり、動脈硬化、うつ病、生理前症状の予防など人間には欠かせないビタミンの1つです。また、葉酸は妊娠中の方には欠かせない栄養素であり、貧血予防や赤ちゃんの健康な形成につながります。

たんぱく質

レンズ豆は炭水化物が60%を占め、植物性のタンパク質も25%と豊富に含まれる穀物です。脂肪の占める割合がわずか0.7%なので、ダイエットにも適しており、良質なたんぱく質を摂取することは心臓疾患や糖尿病を防ぐ効果があります。

カリウム

レンズ豆も、ほかの豆類と同様カリウムがたくさん含まれています。カリウムには余分な塩分を体外に排出してくれるデトックス効果があり、むくみや高血圧予防に効果があります。塩分を取りすぎていると感じている人はレンズ豆を意識して取るだけで、塩分コントロールが出来ます。

鉄分

レンズ豆は女性に特に必要な鉄分も多く含んでいます。皮付きの茶レンズ豆は100g中9.4mgの鉄分が含まれ、鉄分の多い大豆を上回る量になります。また、レンズ豆は銅も含んでおり、銅には鉄分を吸収しやすく働きがあるので、レンズ豆を食べるだけで効率よく鉄分が吸収でき貧血の改善にも効果的です。

食物繊維

レンズ豆には食物繊維が豊富に含まれており、コレステロール値を下げる働きがあります。また、食物繊維は便秘を解消する効果があります。

レクチン

レンズ豆に含まれる「レクチン」には、免疫力を高め、風邪やガンを予防する効果があるといわれています。ただ、レクチンは毒性のたんぱく質の一種とも言われるので、レンズ豆を生で食べる機会は少ないと思いますが、レンズ豆はしっかり加熱調理して食べるようにしましょう。

レンズ豆は世界の五大健康食品の1つ！

煮込み料理、カレー、スープ、サラダなどで食べられていますが、栄養価も高く、ベジタリアンの料理にとってもだいじな材料となっているようです。あるアメリカの健康専門誌が、2006年に選んだ世界の五大健康食品というのがあります。韓国のキムチ、スペインのオリーブ油、ギリシャのヨーグルト、日本の大豆、そしてインドのレンズ豆だそうです。

レンズ豆はダイエットにも効果的？

レンズ豆100gあたりのカロリーは170kcalで、糖質は19.7gです。糖質は高めなので糖質制限のダイエットには向いていませんが、他の豆類や米に比べるとカロリーは低く、たんぱく質も豊富なのでダイエットに最適！レンズ豆は腹もちもいいので少量でお腹いっぱいになるのもポイントです。

■レンズ豆の保存方法

乾燥したレンズ豆の保存方法

基本的に乾燥したレンズ豆はガラスの容器などにいれ密閉し、湿気のすくない所で保管しましょう。乾燥レンズ豆は未開封であれば、保存期間は1年～3年。豆の生産年によって違ってくるので、袋に記載された賞味期限を守り、開封後は密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

レンズ豆を冷凍保存したい場合

レンズ豆は冷凍保存することも可能で、使いたい時に簡単に使えるのでおすすめの方法です。レンズ豆を水で洗い、鍋に水をたっぷり注いで塩を少々入れ、中火でレンズ豆を煮ます。沸騰したら火をやや弱めアクを取り除き、さらに15分程煮て完成です。

冷めたらタッパなどの保存容器やビニールの保存袋に茹で汁ごと入れておくと、冷蔵庫で2日～3日は保存可能です。冷凍庫での保存なら２～３ヶ月は持ちますよ。また、茹で汁と豆は分けて冷凍するようにすると風味が失われず、美味しく料理を楽しむことができます。

■レンズ豆の使用方法

レンズ豆は水に戻す必要のない手軽さが人気！

レンズ豆が人気な理由として、その高い栄養価もありますが水に戻さずそのまま使える手軽さにもあります。使いたい時にさっとスープや煮込み料理に入れるだけで簡単に一品作れちゃいますよ！

皮なし、皮ありで使用方法が異なる

レンズ豆のカレー

インドでは、レンズ豆のカレーはとてもポピュラーでスパイスたっぷりのカレーに比べてマイルドなので、香辛料が苦手な方でも食べやすいカレーです。

サラダや付け合わせに

レンズ豆は小さく、クセがないのでサラダにもピッタリです！ホクホクした食感で、サラダの良いアクセントになり食べ応えもあるのでサラダだけでもお腹いっぱいに感じます。さっぱりしているので、肉料理の付け合わせにもピッタリです。

■レンズ豆の選び方

レンズ豆は、どの部分に注意して選べばいいのでしょうか？
まずは、豆が粒ぞろいで、傷がないものを選びましょう。日本で流通しているレンズ豆は、主にアメリカなどからの輸入品がほとんどですが、フランス産など、ヨーロッパのレンズ豆はオーガニック認証を受けていたりとその品質を国が保証しているものも多く存在します。
また、本場のインドやアジア原産のものは価格帯も安く、大量に購入することも可能です。出来るだけ、農薬を使っていないクリーンなレンズ豆を選ぶようにしましょう。

ティラキタでもオーガニックのレンズ豆を取り扱っており、安全に食べることが出来ます。水煮缶のものもありますので、自分に合ったレンズ豆を選んでください。

■レンズ豆を使用した美味しい料理のレシピ

・インド料理の定番「ダルスープ」

＜材料＞
・赤レンズ豆　２/３カップ
・玉ねぎ　１/２個
・トマト　１/２個
・クミン　小さじ１/２
・塩コショウ
・水　３カップ
・にんにく　ひとかけ
・生姜　少々
・たかの爪
・ギー（バターやココナッツオイルでも可）

＜作り方＞
・軽くレンズ豆を洗います（浸水はしなくてOK）玉ねぎはみじん切り、トマトは小さめのキューブ型に切ります。にんにくとショウガはすりおろすか、細かく刻むようにしましょう。
・鍋にギー（バターやココナッツオイルでも可）をいれ、クミンとニンニクとショウガ、玉ねぎを入れて軽く炒めます。
・その後、水を3カップ入れ沸騰させます。沸騰したらレンズ豆を加えて中火でさらに煮ましょう。 ある程度煮たら、トマトを加え塩コショウで味を整えます。味が整ったら、たかの爪を少々加えて完成です。

＜感想＞
ほっくりと優しい味のするレンズ豆のスープですが、トマトを入れることによって酸味が加わり飽きずに美味しく食べることが出来ます。腹持ちもよくお腹いっぱいになるのでダイエットにもおすすめのスープです。ニンニクを少し多めにいれると香りが強くなりさらに美味しくなります。

・レンズ豆のお手軽ココナッツカレー

＜材料＞
・赤レンズ豆　　　180ｇ
・トマト　　　　　2個
・ニンジン　　　　1本
・玉ねぎ　　　　　半分～1個
・ニンニク、しょうが　少々
・トマトピューレ 　大さじ1と1/2
・コンソメ　1リットル
・ココナッツミルク　50～60g
・バター　　　　　大さじ1
・クミンパウダー 　小さじ2
・コリアンダーパウダー　小さじ2
・ターメリック　　小さじ1
・レモン汁　　　　大さじ1
・塩コショウ　少々


＜作り方＞
・鍋にバターを溶かしにんにく、しょうがを炒めて香りを出してから、玉ねぎを加え炒めます。
・玉ねぎの色が透き通ってきたらニンジンも加えスパイスを入れ、よく混ぜトマトピューレとトマトを加えて更に１分炒めましょう。
・レンズ豆とコンソメを加え、強火にして煮立てます。沸騰したら火を弱め中火で蓋を少し開けて２０～２５分煮込む。
・レモン汁、ココナッツミルクを入れて溶かし塩コショウで味を調えて出来上がりです。


＜感想＞
クリーミーなレンズ豆のココナッツカレーは辛いのが苦手な人でも美味しく食べられるカレーです！トマトが入っているので、クリーミーな中にも酸味があり食べやすいですよ。レンズ豆を煮崩してもとろみが増して美味しくなります。
レンズ豆は他にも様々な料理に使え、作り置きにもピッタリの食材です！自分の好きなレシピを見つけて食事に取り入れてみましょう。

栄養価が高く美味しいレンズ豆、ぜひ食卓に取り入れましょう！

日本ではまだあまり馴染みのないレンズ豆ですが、その栄養価の高さと美味しさから健康志向の人達からも絶大な人気があり徐々に知名度も上がってきています。輸入食品店にも必ずといっていいほど、置いてあり気軽に変えるようになりました。栄養価が高く料理方法も簡単なので今すぐにでも取り入れてほしい食材の1つです。

ティラキタでは本場インドのオーガニックレンズ豆や水煮缶など様々な種類のレンズ豆を用意していますので、ぜひ、スープや煮込み料理にして美味しく健康になっちゃいましょう！