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ベネズエラを車で走る 2000.7.11

 ベネズエラは南米各国の中でも非常に車で走りやすい国のうちの1つです。まず、ベネズエラは世界第2位の産油国。産油国と言うと、私達の頭の中には中東と言うイメージがありますが、統計を見てみると世界第2位の産油国はベネズエラなのです。ちょっとこれにはビックリで意表をつかれた感じですね。


カラカス近郊の高速道路。日本に超そっくり!! 道路もそっくりなら、渋滞する所までそっくりだ。

 なので、ベネズエラのガソリンの値段は非常に安い!!のです。ベネズエラのガソリンは大体3種類に分かれていて、オクタン価でその種類と値段が異なります。オクタン価は87、90、95で、当然オクタン価が高いものの方が値段が高いと言う事になります。値段は87がリッター60ボリバール(9円)、90が70ボリバール(11円)、95が80ボリバール(13円)と日本では考えられない安さ。

 隣国のコロンビアはリッター30円、ブラジルにいたってはリッター80円くらいするので激安!!と言っても良いでしょう。さすが産油国ですね。当然ここでは水の方がガソリンよりも高いのです。

 ガソリンスタンドでガソリンを入れる時は当然いつも満タン。40リッター買っても、4$ちょいと笑っちゃう様な値段です。満タンにする時は「ジェノ、ポルファボール」と言えばそれでOKなのでとっても楽チンです。スペイン語がわからなくってもそれさえ言えればまったく問題ありません。ガソリンスタンドもアメリカみたいにセルフサービスではなく、ちゃんと店員さんがいるので安心ですね。

 また、ベネズエラは全土に安い高速道路網があり、道路の状態は非常に良いです。マラカイボからカラカスや、カラカスからプエルト・ラ・クルスまでの大都市を繋ぐ道は道路に穴が開いている箇所が少なく、快適に走れます。ただ、グランサバナと呼ばれる南部のギアナ高地地帯の道は路面状況が多少悪いので注意が必要です。

 特筆すべき事に、ベネズエラは非常に道路標識が分かりづらいと言う事が挙げられます。特にカラカス市内とその周辺の高速道路。一応、道路標識があるにはあるのですが、道路標識に従って走っていくと必ず迷うようになっています。例えば高速道路の分岐があるとして、行き先を示す標識が分岐した後にあるなんて日常茶飯事。行き先が標識に出ていても、重要な分岐の所でその行き先が消えていて、とんでもない方向に行ったなんて事は両手でも数え切れないほどありました。

 また、カラカス市内は現地の人でも迷うくらい道が分かり辛いです。カラカスは地形に合わせて道路を適当に作ったらしく、道の繋がりが超滅茶苦茶。本当にわけわかりません。私達はカラカス市内を出たいと思ってから、出るまでに6時間ぐらい迷いました。


運転していて出会うのは自然だけではない。日本で見た事もない巨大コンビナートに出会う事もある。

 しかも、ベネズエラ人は非常に運転が荒く、割り込み、追い越しなんて日常茶飯事。運転マナーは南米の中でも最悪の部類に入ります。ですので、はじめてベネズエラで車を運転する人は極力カラカスを避けて運転した方が良いでしょう。

 レンタカーを借りて運転すると言うのも非常に楽しいと思いますが、カラカスで借りてカラカスで返すなんて借り方をすると、迷った挙句に事故ってしまったなんて事態が容易に想像できますので、借りるのだったらカラカスを避けて借りるのがベストです。

 カラカスや、マラカイボなどの大都市を一歩離れると大自然が広がり、ドライブの楽しみを満喫できます。ベネズエラは石油の国で、牧畜業を代表とする農業はほとんど発展していないので、広大な大地には手付かずの自然がいっぱいあるのです。道に覆いかぶさるような緑のトンネル。目に優しい緑の山々。どこまでも続く平地。ダイナミックな南米の自然が次々と目の前に広がります。その楽しさは日本で車を運転している時にはとても得られないもの。

 ベネズエラに行ったらバスを使わず、ぜひ自分の手で運転してみてください。とても良い思い出になると思います。

モドル