「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

メキシコの秋葉原 99.9.17

 メキシコに入る前、私はメキシコは「汚い、危険、キツイ」のまさに3Kの国ではないかと思っていたのです。大体にして日本にいてもさっぱりメキシコの情報など入ってきません。すなわち、私も含めて日本人の多くはメキシコと言う国をさっぱり理解していないのです。出かける前に入ってきた情報と言えば、父親の「20年前にティファナに行ったけど、汚かったなあ」と言うのと、地球の歩き方の「強盗にあったらと言う情報」のみ。そうしますと、人間と言うのはどうしても悪い方へ悪い方へと考えてしまいますので、メキシコは多分汚くって危険な国なんだろうなあ…と思っていたのです。

 しかし。メキシコはそんなイメージとはぜんぜん違う国でした。メキシコは、陽気でナイスなラテンの男が住む、結構綺麗で物価の安い良い国なのでした。治安には多少の不安が残りますが、合格点でしょう。メキシコの人は商売人の一部を除いてほとんどが良い人達です。道を聞けば、ちゃんと答えてくれますし、事もすると一緒に歩いていってくれます。一緒に歩いて行ってくれるのは良いのですが、ウメはインドで

 インド人「ジャパニ!! アイムグッドマン!! アイノウグッドホテル。 カム!!」

と言う輩にいっぱい出会い、一緒に着いて来られると言う事自体に拒否反応が出てしまったりします」。なかなか人間素直にはなれないようです。大体、ほんとうに良い奴は、自分の事を「アイムグッドマン!!」って言いませんって。そんな奴について行ったらみぐるみ剥がされるだけでしょう。(笑)

 それはそれとしまして、私が一番気になっていたインターネット事情&コンピュータ事情はどうかと言いますと、これがなかなかどうしてちゃんとしているのです。正直ビックリです。ほとんどのオフィスにはウィンドウズマシンが入りこみ、私達旅行者に縁が深いバスの予約などもパソコンでやっていました。今日、私達は学生でもないのに国際学生証をもらいに行ったのですが、そこでもパソコンは大活躍していましたし。街の中をちょっと歩けば、パソコン教室、インターネットカフェの看板にあたります。メキシコは日本と同じように、もしくは日本以上にパソコンが使われている国なのでした。

 そしてついに、私達はメキシコの秋葉原を発見したのでした!! メキシコの秋葉原と言うよりは、メキシコのラジオデパートと言ったほうが近いような気がするのですが、それはそれとしても間違い無く電気街です。

 本物のラジオデパートとの違いは、カテゴリ毎の店舗割合の違いと、ひなびた感じだけです。本物のラジオデパートは、パーツ、部品屋、工具屋などが80%以上を占め、パソコン屋は数えるほどしかありません。ですが、メキシコ版ラジオデパートはパソコン屋が90%を超える勢いです。本物のラジオデパートはそのひなびた感じからあのクーロン城を連想する人も多いようですが、ここは非常に明るく誰でも入り易い雰囲気が漂っています。

 パソコン野郎の常として、私もKをそっちのけにしてウハウハと歩き、面白いものはないかと探し回ってみたのですが…。なぜか面白いものがありません。しかも、雰囲気が日本のパソコンパーツショップそのままなのですね。おかしいと思って売っているものを良く観察してみましたら…それもそのはずです。売っているものにメキシコ製の物はほとんど無いのです。台湾、日本、アメリカ製の物を輸入して売っているだけなのでした。

 しかし、それではあまりにもつまんないので色々観察してみた結果、面白い事に何点か気がつきました。

 まず、一番大きな特徴はメーカー製パソコンを売っているパソコン屋がほとんどない事です。日本だったら各メーカがしのぎを削っている事もありますが、多くの人はメーカー製のパソコンを買っているのではないでしょうか? その証拠に自作マニアが集まる秋葉原と言えども、多数のメーカー製パソコンを売るパソコン屋さんが並んでいます。しかし、ここメキシコでは、自作マシンが幅を利かせています。私達が旅の途中で見てきた多くのパソコンもほとんどが自作マシンでしたし、ここもほとんどが自作用のパーツを売っているお店ばっかりでした。

 なんでメーカー製パソコンがないのだろうと色々考えてみましたが、あまり良い答えはいまだ見つかっていません。 メキシコ人の所得水準のせいにするのは簡単でしょうが、それだけではないような気がしてなりません。

 そして、売っているパーツの事なのですが…。これは仕方ないのでしょうね。安物でもきちんと動きますし。それで良いんでしょう。はい。

 コピーCD。これは台湾、タイが代表各なのですが、ここメキシコも負けてはいませんでした。PCのソフトのみならず、PlayStationのコピー、音楽CDのコピーとヤリタイ放題です。それが街中の露天で非常に安く売っています。なお私達は、Ofice2000が出たのをコピーで知りました。(爆) PlayStationのコピーCDも、一枚50ペソ(500円)からと格安です。私も欲しかったのですが、先は長いですし、買うのは控えてみました。

 ですが、なぜかここでは、コピーCDはまるで売っていませんでした。やはり、法律に引っかかるのでしょう。露天は大目に見てもらっているのでは無いでしょうか?

 なお、右の写真はお店で堂々とMODチップ(PlayStationでコピーCDが遊べるようになるIC)を付けている所です。メキシコ人って結構手先が不器用らしく、半田付けがめちゃくちゃ下手で笑えました。

あと、気がついた点として、日本人はマシン、ディスプレイの展示をするのに3Dゲームとか、メガデモとかを使ったりすすのですが、ここではほとんどDVDでした。映像は綺麗でも、スペイン語の分からない私達にはさっぱりでしたが…。

 最後に、一つ。いつもマシンを守ってくれるノートン先生なのですが、こんな姿にされてました。

ノートン先生は実はメキシコ人だったのですね。(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モドル