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インド楽器紹介2-打楽器とその他- 2001.4.18

 

タブラ

 インドが誇る素晴らしく洗練された楽器の一つであるタブラは、2つの太鼓がセットになった世界でも珍しい種類の太鼓です。別々に呼ばれる時は、小さな方はタブラ、大きな方はバヤンと呼ばれます。

 タブラは、シタールはもちろん、声楽、サーランギー、シャントゥール、エスラージ等々の多種多様な楽器と組み合わせて使用される、北インド音楽の中で非常に大きな位置を占める楽器で、リズム(ターラ)を重要視するインド音楽の中では欠かせない楽器だと言えるでしょう。

 タブラは世界で一番難しい打楽器だとよく言われますが、実は非常にきっちりとしたシステムが出来あがっており、さほど難しいものではありません。インド人はタブラから20以上もの違う音を出しますが、20以上の音(叩き方)全てに音名が付いていますし、叩き方もしっかりと決まっています。インド中どこに行っても、タブラのエキスパートには事欠かないのはそのせいかもしれません。


ハルモニウム

 主に声楽の補助として利用されるハルモニウムは、インドオルガンとも言える楽器です。私達の知っているオルガンは、足で空気を送ったり、モーター(!?)で空気を送ったりしますが、ハルモニウムは左手を使って空気を送り込みます。ですので、演奏は必ず片手だけでします。

 片手だけでは非常に不便ですし、安定した演奏も出来ないし、音の広がりにかけるとしみじみ思うのですが、和音の概念がほとんどないインド楽器では、これで全く問題が無い様です。

 


バンスリー

 バンスリーは世界中どこに行っても見かけるフルート型楽器です。当のインド人もバンスリーと呼ばずにフルートと呼んでいたりするので、フルートだと考えて全く問題ありません。 バンスリーは竹で作られ、長さは色々。長い物も、短い物もバンスリーと呼ばれます。

 インドでは非常に古くから管楽器が使用されていて、パキスタン(国は違うが、古代文化圏は同じ)のモヘンジョダロから土製の管楽器が発見されていたり、古代の文献(ヴェーダと呼ばれる)にもその存在が記述されています。

 そのため、インドでもその呼び名は様々で、バンスリーの他、ヴェーヌ、ヴァンシー、ムラリーなどと呼ばれます。
(参考文献:インド音楽序説 ISBN4-88591-390-x)

 


  モドル