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ガンガープジャ完全ガイドin Varanasi 2001.4.24

 日が街の裏に沈み始め、ほの暗くなって来ると、どこからともなく灯篭売りがやってくる。「一個5ルピーだ。ガンガーに流すといい事あるよ」と言いながら。 

 ヒンドゥー教の聖なる地、ヴァーラナスィーで灯篭流しをするのはヒンドゥー教徒の夢見る夢。一生に一度だけヴァーラナスィーに行きたいとか、人生の最後はヴァーラナスィーでと考える人達も多いと言われています。ここでは灯篭流しはお祈りの一種とされ、その呼び名もガンガープジャ、ガンガーへのお祈りと呼ばれています。お祈りの一種としてのガンガープジャですが、夜闇に映える灯篭は綺麗ですし、ヴァーラナスィーに来た記念として是非私達観光客もやってみたいものです。

 ガンガープジャをするのに、お金のある人は前述した様な灯篭売りから灯篭を買えばいいのですが、値切りに値切って1個2ルピーにしたって、200個流したら400ルピー(\1.200)。ただ灯篭流しをしたいだけなのにそれは一寸高すぎです。値段が高い理由は簡単。インド人が自分の分の儲けをいっぱいとっているからですね。そ・こ・で。灯篭を自分で作ってしまいましょう!!私の場合だと、自分で灯篭を作った場合、250個作って118ルピー(\300。値切りまくって灯篭屋から買うのに比べて、大体4分の1の値段で作れる計算になります。

1、材料購入

 さて、それでは作ってみましょう。まずは材料購入。

 必要な材料は以下の通り。 

 コットンで出来た灯心(150個入り、10ルピー)

 素焼きの皿(10個、1ルピー)

 葉っぱの皿(1パック…80枚くらいある、10ルピー)

 ラード(1L、30ルピー)

 これだけです。一応お祈りなので、花も用意しておくといいと思いますが、見た目の美しさだけを重視した私達は花は入れませんでした。素焼きの皿、葉っぱの皿、コットンで出来た灯心はダシャシュワメードガートの裏手の小道にある素焼き陶器屋さんで全て手に入ります。ダシャシュワメードガートに面したお店はとんでもなく高い事を言ってくるので、聞かない方がいいでしょう。

2、灯心製作

全て材料が揃ったら灯心の製作にかかります。まず灯心にラードを沁み込ませないと上手く火がつきません。その為にラードを写真の様にあらかじめ溶かしておきます。

 ラードの量はコットンの灯心に沁み込ませて十分な位を溶かしましょう。余り多く溶かしても後で困りますが、使えなくなる訳ではないので、一寸多めにとかした方がいいと思います。

ラードに浸した灯心を素焼きの皿に載せ、灯心を固定するような感じで皿にラードを入れていきます。ラードはいっぱいいっぱいまで入れた方が火の持ちが良く、長時間燃えつづけます。いっぱいいっぱいまで入れた時で大体40分燃えます。

 灯心が皿の縁に触っていると燃えが悪かったり、すぐ消えてしまったりするので灯心は皿に対して直角に立てておくといいでしょう。ガンガープジャの前準備はこれで終了です。

 左の写真は完成したものですが、素焼き皿の中にもっともっとラードがある方が長時間燃えます。あと、私達はケチりましたが、やはり花が中に入っていると綺麗ですね。

3、ガンガープジャ

 夜闇が迫ってきたらいよいよ待ちに待ったガンガープジャの時間です。私の経験で行くとガンガープジャは2から3人でやるのではなく、10人位の人を誘って行くと灯篭が連続した線になって綺麗です。

 ボートに乗ったら葉っぱのお皿を広げ、そこにさっき作った素焼きの皿を火をつけて載せ、川に流します。最後に、ガンガープジャが終わったらボートマンはすぐに帰ろうとするので、帰りたくない場合は、ボートマンの行動を良く見て、帰ろうとしたら「ゆっくり灯篭を見せろ!!」とか、「灯篭に沿って漕げ!!」とかしっかり言いましょう。ボートは1時間、1人10ルピー位で借りれますが、人数によってはもっと安く借りられるので交渉してみてください。


  モドル