「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

誰でも出来る、南米での簡単LAN接続!! 2000.4.29

 インターネットする時の選択肢として私達日本人に一番馴染みがあるのは間違いなくダイアルアップ接続でしょう。日本で家庭から接続する時も、公衆電話から接続する時も、携帯から接続する時も日本では大体ダイアルアップ接続を使いますから。

 しかし海外、特に中南米でインターネットに接続しようとする時一番使い易いのは実はダイヤルアップ接続ではありません。確かにダイアルアップ接続もホテルに電話がある場合その場で人にパソコンを見られる事なく接続できて非常に便利だと言えます。

 しかし、海外で接続する場合、ローミングサービスを利用しているならばローミングアクセス料金がかかり、また往々にしてアクセスポイントは首都にしかないので他の都市からアクセスする場合回線状態が非常に悪かったリします。

 ダイアルアップにつきもののそう言った問題を解決するには、実はインターネットカフェで接続するのが一番です。インターネットカフェでの接続は、基本的にLAN(LocalAreaNetwork)を使用して接続します。要は、インタ−ネットカフェのネットワークに自分のパソコンを入れてもらうのです。

 先進国を代表とする「セキュリティ」とか言う言葉が氾濫している国ですと、基本的にLAN接続はさせてもらえませんし、インターネットカフェのマシンですらローカルのハードディスクが見えなくなっている様なケースもあります。

 しかし、南米ではアルゼンチン(特に首都のブエノスアイレス)を除いて、多くのインターネットカフェで問題なくLAN接続が出来るのです。ということで、ここでは南米のインターネットカフェでの簡単なLAN接続の仕方を紹介しましょう。

 まず、LAN接続に必要な物は…

  • Windowsが入っているパソコン
  • 10BASE-Tのネットワークカード

です。パソコンはさておいて、10BASE-Tのネットワークカード。これは普段パソコンを使っている人でもあまり縁がないものだと思います。ネットワークカードと言うのは、パソコンとパソコンを簡単に繋げるためのハードウェアです。ネットワークカードには100BASE-Tのもの、100/10-BASE-Tのもの、10BASE-Tの3種類があります。ここでは、10BASE-Tの物を用意しましょう。値段は安いもので3000円くらいです。10/100BASE-Tの物でも問題はありませんが多少高くなります。


1、ネットワークカードのインストール

 次に、ネットワークカードの設定をします。ネットワークカードをPCMCIAスロットに挿すと自動的にWindowsがカードを認識して設定を始めます。ここでデバイスドライバはどこ?と聞かれたらそのある場所を指定してあげましょう。

 ネットワークカードのデバイスドライバが無事入ったら、ネットワークの設定をします。デスクトップを見ると、ネットワークコンピュータと言うアイコンがあるはずですので、それのプロパティを呼び出します。

 もしデスクトップにプロパティが見当たらない場合は、スタート→設定→コントロールパネルにネットワークと言うアイコンがあるはずです。それをダブルクリックします。


2、ネットワーク設定1

 さて、無事にネットワークカードの設定が終わっていたら、上記の様に機械のマークとインストールしたカードの名前が出てくるはずです。この機械の場合は、既に2枚のネットワークカードと、赤外線ポートがついていますのでこのような表記になります。

 まず、ここで確認しなければいけないのは、「Microsoftネットワーククライアント」と「Microsoftファミリログオン」がインストールされているかどうかです。インストールされていない場合、追加ボタンを押して「ネットワークコンポーネントの選択」→「クライアント」から、その2つをインストールしましょう。

 また、「優先的にログオンするネットワーク」は上記の様に「Microsoftネットワーククライアント」にしておきます。


3、ネットワーク設定2

 次に、「TCP/IP」のインストールを行います。「TCP/IP」とは、パソコンとパソコンを繋ぐ際のプロトコルの一つで、パソコン同士がどうやってデータをきちんと送りあうかの手順を決めたものと考えれば良いでしょう。

 「TCP/IP」のインストールは「追加」→「プロトコル」→「Microsoft」の順に選択して「TCP/IP」を選択します。ちなみに、Microsoftの項にTCP/IPが入っているからと言ってTCP/IPのプロトコルはMicrosoftが決めた物ではありません。TCP/IPはインターネット上で標準として使われているプロトコルです。

 TCP/IPのインストールが無事終わったら、「Microsoftネットワーク共有サービス」を入れておいても良いでしょう。「Microsoftネットワーク共有サービス」はインターネットでLAN接続する際には基本的に必要ありませんが、これを入れておけばパソコン同士を繋いでお互いのハードディスクを見ることができます。その際には「ファイルとプリンタの共有」をクリックして、ファイルの共有と、プリンタの共有をしておかなければいけません。

 ただ、ファイルの共有をしてあり、フォルダもしくはドライブの共有設定が読み書き可能になっていると、自分のハードディスク上のファイルをネットワーク上の別のパソコンから消す事が出来るので注意が必要です。

 ただインターネットカフェで接続したいのでLAN設定をすると言う人は、インストールしない方が良いかもしれませんね。


4、インターネットカフェで繋げるかどうかの判断

 さて、本題。インターネットカフェで繋げるかどうかどう判断したら良いのでしょうか? まず、インターネットカフェでネットワーク接続するには当然の事ながら店員さんの許可が必要です。

 その場合のスペイン語は「Puedo conectar mi computadora aqui?(プエド コネクタール ミ コンプタドラ アキ?)」。 日本語に訳すと「私のマシンをここで繋いでもいいですか?」と言う意味になります。

 OKを無事もらったら、早速繋げるかどうか確認してみましょう。まず、これから使うLANケーブルが繋がっているマシンの「ネットワークのプロパティ」を開きます。その次に、TCP/IPの設定を見ます。多くのマシンの場合、TCP/IPはダイアルアップ用とLANカード用がありますがここではLANカード用のプロパティを見ます。

 さて、TCP/IPにはたくさんの設定項目がありますが、LAN接続出来るかどうか判別するのに必要なのは「IPアドレス」と、「ゲートウェイ」、「DNS設定」の3つだけです。

 まず、IPアドレスは上の写真の様に「IPアドレスを指定」にチェックが付いていて、数字が入っていれば問題ありません。「IPアドレスを自動的に取得」となっている場合は繋げない可能性が高いので、他のカフェをあたりましょう。

 ゲートウェイも「インストールされているゲートウェイ」の所になにか数字が入っていれば問題ありません。

 DNS設定も、上記の様に「DNSを使う」にチェックが入っていて、「ホスト」、「ドメイン」、「DNSサーバーの検索順」になにか文字や数字が入っていれば問題ありません。

 さて、ここまでチェックした3つの項目、「IPアドレス」、「ゲートウェイ」、「DNS設定」が問題なければ基本的にはLAN接続可能だといえます。


5、実際に繋いでみよう

 ここまでチェックしたら後は繋ぐだけです。先ほど、「IPアドレス」、「ゲートウェイ」、「DNS設定」をチェックすれば繋げるかどうか判ると書きましたが、実は自分のマシンを繋ぐ際に一番重要なのもこの3つなのです。

 まず、自分のマシンのネットワークプロパティを開いて、TCP/IPを選択します。ここで選択するTCP/IPは当然今から使うネットワークカードのTCP/IPですね。

 TCP/IPのプロパティが出てきたら「IPアドレス」、「ゲートウェイ」、「DNS設定」の3つを先ほどチェックしたマシンと同じように設定します。

 TCP/IPの設定が終わったら、最後に識別情報の設定です。ネットワークのプロパティの中に、「識別情報」と言う所がありますので、これも同じように設定します。

 あとはLANケーブルが繋がっているマシンからケーブルを抜いて、自分のマシンに挿してWindowsを再起動して終わりです。

 ほとんどのケースではこれで問題なく繋がると思います。もしつながらない場合は何か特別な設定がある場合もありますので、店員さんに聞いてみて下さい。

モドル