「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

ブラジルのガススタ 2000.8.9

 車を買ってバス旅行をやめ、車で旅する様になるとやはり車に関係があるものによく目が行くようになるようです。道のよしあし、ガススタのよしあし、走っている車の種類、道路による交通量の分布等々。道のよしあしはその国の国力をあらわしていると私は思いますし、道路による交通量の分布は人口の分布からその地域の経済状況まであらわします。バスで走っている時は、バスのよしあしや、バスターミナルにそれを求めていたのですが、車で旅をしてみるとやはり、その視点が変わってくるようです。


これがブラジルのガススタ。とにかくでかい。ミニバスサイズの牛二郎がすごく小さく見える。

 さて、ブラジルのガススタ。これもやはりブラジルならでは、そしてブラジルだなぁと思わせるガススタなのです。ブラジルは言うまでもなく広いです。車で寝ずに一週間走りつづけてもまだ国土が終わらないほど広いのです。その広い広い大地を結ぶのは、長さ25mもある巨大なトレーラー。ブラジルのガススタはその巨大なトレーラーの運転手が快適な様に作られています。

 まず、ブラジルのガススタはディーゼル燃料の給油がメイン。先日あるガススタに入ってみたら、なぜかディーゼル燃料を入れる場所しかないのです。「あれ?」と思ってガススタの従業員に「ねえ、ガソリンはどこで入れるの?」と聞いたら離れの小さな場所を指指して、「あっち」と言うのです。確かにそこにはちょこんとガソリンを入れる機械がありましたが…。でも、ディーゼルを入れる機械が8台あるのに対してガソリンは1台だけ。しかもあさっての方に追いやられている…。「なるほどなぁ。ここにはディーゼル入れる人しか来ないんだなぁ」としみじみ思ったのです。


大きな一軒の建物になっているトイレ。土地があり余っている様子。

 そして、こちらでは当たり前でも日本では絶対にないもの。なんと、ブラジルのガススタにはシャワーが必ず付いています。横の写真にあるトイレ(バニエーロ)はとても清潔なシャワー付き。しかも個室トイレ&個室シャワーでした。また冬冷えるブラジル中南部に行くと、温水シャワー付きのガススタもあります。私とKはそれを見て「もう安宿に泊まらなくってもいいじゃん」と大喜びしてしまいました。どこの国の人でも1日仕事が終わった後にシャワーに入りたくなるようですね。

 綺麗なシャワーを使った後はどうしたって人間なにか飲み物や食べ物が欲しくなる所ですね。ブラジルのガソリンスタンドはそのへんも本当によくニーズに応えてくれます。ブラジルのガススタには決まって必ず計り売りレストランや、シェハスコレストランが付属しています。時々レストランの方が大きいガススタがあったりして、どちらがどちらにくっついているか判らなくなりますが、とにかくガススタにはレストランがくっついているようです。

 そして、仕事の後にはやっぱりなんと言ってもビール。ブラジルのガススタはガススタだからアルコールは置きませんなんて野暮な事は言いません。どのガススタにもビールは必ず置いてあります。


アルコールと書いてある給油機。値段は1リットル1ヘアル(60円)位となにげに高い。

 最後に、ブラジルのガススタではブラジルでしか見かけない燃料が売っています。それはなんとアルコール。アルコール燃料はブラジルでいっぱい取れるさとうきびを発酵させて作るそうです。アルコール車がまだ少ないのか、アルコールを入れている車をみかける事はあまりありませんが、一度見た車は燃料を入れた後、牛次郎よりも速い速度ですっ飛んで行きました。アルコール車もなかなかの性能のようです。

 聞いた話では、リオデジャネイロやサンパウロなどの大都会ではアルコールの排気ガスのため、慣れない人は頭が痛くなるとか。私達はまだそんな事はありませんが、リオデジャネイロやサンパウロに行ったらどうなるのでしょうか? ちょと楽しみなのです。 

モドル