「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記ペルー編

2000.3.18(日)

 クスコ近郊の遺跡を見に行く。まずはサクサイワマンへ。タクシーで山を上がる。入り口で、クスコ近郊の16箇所の遺跡や博物館が見れる周遊チケットを売っていた。これを買うと、とてもお徳だし、しかも、学生割引で買うとさらにお徳だと言うので学生だと言張って安いチケットを購入。まず、遺跡見学開始。壁や石組で山のようになっている、サクサイワマン。遺跡を見るというよりクスコの街並みの方がすばらしかった。そして、芝生で寝転がり、青い空を見る。ああ、いい天気だなぁ。

 サクサイワマンに来たには訳がある。ここで、格安で馬に乗れると聞いたからだ。そして、実際に入り口で声を掛けられたが、入り口のオヤジは高いことを言うので、自分たちで馬屋に出向いて直接交渉。4人で馬4頭、40ソル(約1200円)で、交渉成立。近郊の遺跡めぐりへ出発。初めての馬乗り、不安でしょうがなかった。

 ポッカポッカポッカポカカ、ポッカポッカポッカポカカ平地をゆっくり歩く。これなら大丈夫だと思った。落ちる心配もなさそうだし・・・と思った瞬間、ガイドの少年が私の馬のお尻をペシっと叩いた。カッカッカッカッカッと少し駆け足。それにあわせて自分も揺れる。ひやぁーーーお、おちるぅうーーー。勢いあまって手綱を引っ張ると止まってしまった。そして、私の心と裏腹に草をハムハムハム。と、少年がまたもやお尻をペシ。ポカポカ歩き始める。「アミーガ、手綱をあまり引っ張らないでくれ。俺が大変だから」と言われてしまった。はい、すみません。今度から気をつけます。

 ガイドの少年が馬を引いてくれる訳もなく、しばらく乗っていると操作がわかってくる。腹を蹴ると出発。軽く尻を叩くと走りだし、猛烈に叩くと猛ダッシュ。手綱を引っ張るとストップ。右手の手綱を引くと右へ旋回、左の手綱を引くと左へ旋回。なんとか言うことを聞いてくれるようになる。しかし、この馬ドモもう行く場所を知っているらしく何もしなくても勝手に進んで行くのだが、たまにサボるので要注意。うめちんなんか、しばらく乗ってなれたらしく、広い空き地で猛ダッシュなど調子に乗って遊んでいると「アミーゴ!!危ないから、ゆっくり−−」と少年に怒られる始末。「イヤー、猛ダッシュって楽だけど、恐いほど早過ぎて死ぬかと思ったよ」ははは、度胸が据わってらっしゃる。

 サンサンと降り注ぐ遺跡を巡って、約3時間程でサクサイワマンへ帰ってくる。途中、道を間違えた私の馬は、とんでもない事をしでかす。なんと、目の前にあった高さ30cmくらいの塀をヒョコっと飛び越えたのだ。私も塀があるのは確認していたが、右へ旋回して・・・向こう側から本道へ降りようと手綱を右へ引いた瞬間、鞍が斜めに傾き、私のお尻が宙にふわっと浮き、そのまま置いて行かれそうになり慌てて手綱をしっかとつかむ。うわぁ、ひやぁぁぁぁ・・・何処から出しているか分からないような声が辺りにこだまする。そして、馬が塀を飛び終えるとそのまま、お尻が鞍のヘリに落ちずるっと滑って元に収まった。パニックでしばらく呆然。馬は、手綱を引いたのでストップ。何もなかったようにしらーと草を食っている。我に返った時には、少年が馬のケツを叩いて、叱咤していた。

 そんなこんなで、馬を降りたときには、尻は痛いし、妙に疲れていた。馬って楽な乗り物だと思ってたけど、だいぶ思い違いをしていた私達。でも、楽しかったのだ。ただ、また乗りに来ようと言ううめちんの言葉は聞かないことにして。

 
2000.3.17(土)