「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記インド編

2001.5.8(火)

 ・・・前日のつづき・・・

 彼の部屋の前に銀色の大きなブリキ箱が置いてあった。ハヌマーンのステッカーが貼ってあった。彼が使っていた部屋はお手伝いさんの掃除が終わってぴかぴかになっていた。本当に出て行くんだ・・・

 昼過ぎ、彼が挨拶にきた。「やあやあ、お世話になったね」「いや、こちらこそ。で、どこへ行くの?フランスへ帰るのかい?」そう聞くと「デリーに行って、それからスペインに行くよ」ふーーん。「奥さんは?」「いやははは」はぐらかされてしまった。ん、また、スペインで女遊びか?頭をそんな言葉が横切った。そんな私たちの後ろをハヌマーンが貼ってあるブリキの箱を持った二人の外人下僕が通り過ぎた。「彼らも一緒に行くの?」「いや、行かないよ」。やっぱり、なんとなくいけすかない奴だ・・・

 そして、「さよなら、また、来年、サンカト・ムーチャン・テンプルで会おう」そう言って、彼は去っていた。ぽかーん、と手を振って彼を見送った。なんだ、来年も来るんだインドに・・・

 そして、嵐は去った。世の中には、いろんな人種の人がいるものだ・・・

 ・・・終わり・・・

2001.5.7(月)