「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記インド編

2001.2.11(日)

 朝5時、ポリスステーションで友達雀士と待ち合わせをして空港へ。なんとなく腹の調子が悪いウメ夫婦。朝のすききった道路をすっ飛ばすタクシー。あっという間に空港へ到着。すぐさまドゥルック・エア(ロイヤル・ブータン)のカウンターでチェックインする。なかなかの乗り心地の85人乗りの小さな飛行機は、順調にカルカッタへ到着。インドに一歩、足を踏み出す。

 空港で雀士が、帰りの予約を取りたいのでとドゥルック・エアのカウンターへ行くというので出口近くのソファに荷物を置こうとすると、警備員のおっちゃんが「そっちはだめだ、こっちに座ってくれ」と座るところを指差す。なんで?と思いながらも指定されたソファへ荷物を降ろす。しばらく、ぼーっと雀士を待っていると、いつのまにか数人の警備員と警備員に引かれた犬が現れ、灰色の作業着のおじさんが5,6人やってきた。そして、おもむろに私たちが最初に座ろうとしたソファに近づき、何か調べている。野次馬といっしょに眺めると、ソファに置いてあった人形らしきものを慎重に調べている様子。もしかして、あれって爆弾?そう思った瞬間に後ずさり。遠くで見守る。そして、何も知らない雀士が何あれという顔で爆弾の横を通って私たちの元へ帰ってきた。「ねえ、あれ爆弾かも?」「えー!!そうなの?」さっさと、爆発する前に空港を出る。

 インド名物アンバサダーの黄色タクシーに乗り込み、一路、安宿が集まるサダルストリートへ。バスや車、歩行人と車のちょっとした隙間を猛スピードで走り、何故か前方を突っ込んでくる車も何のその、ものすごいハンドルテクニックとフットテクニックでかわしながら、私たちの貸切タクシーに人を拾いながら走る運転手に思わず拍手。

 一歩足を前に出す。そして、また一歩、汚い道路に人力車、裸足の少年に子供を連れた物乞い、共同井戸で洗濯をしていたり、道端でチャイを作るオヤジ・・・流れるようにそんな景色が目に飛び込んでくる。ハシシ、ガンジャ、チャラス、マスタル、マスタル、チャイ、チャイ・・・流れるように声が耳に飛び込む。そして、物乞いに手を捕まれ足止めを食う・・・これが、インドか。

 そして、インド熱に侵された。宿を取って、少し街の散策に出かけたが、どうもだるくてしょうがない私。出てくるときから調子が悪かったからなぁ、と思いながら、宿へ帰ってベットに倒れこむ。そのうち、足が鉛の様に重くなり、寒気が襲ってきた。こりゃいかん。夕飯も食べず、そのまま毛布をかぶって寝ることに。一日目にしてこれか・・・さすがは、インドだと思った。

2001.2.10(土)