「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記エクアドル編

2000.5.19(金)

 ホテル・スクレの屋上には、ウサギがいる。灰色のオス1羽、白のメス2羽、黒のメス1羽の計4羽がひょこひょこ飛びまわっている。日本では、ペットか野ウサギと言う認識が圧倒的なウサギ。でも、この辺ではちょっと違う。

 あるとき、夕飯の仕度で野菜の皮をむいていると、宿のオバサンがやってきて「その皮捨てるの?だったらウサギにやってちょうだい。まだまだやせっぽちだから」前の方を聞く分には、ウサギを可愛がってるのね、って思ってしまう。でも、後ろの方を聞くと「?はて?」と考えてしまった。丸々太るとどうなるんだろうか、このウサギ共は・・・そういえば、クスコではウサギ料理なんて物があったなぁ・・・何の警戒心もないウサギをじっとみつめる。

 ある時、台所がいっぱいだったので、自前のコンロで料理していた時、フライパンで卵を焼いて、お湯を沸かそうとフライパンを床において別の鍋をコンロにかけていた。しばらくボーっとお湯が沸くのを待っていると、白のメスウサギがひょこひょこやってきた。そして、何を思ったかフライパンの卵を食べ始め、自分から率先してフライパンの上に乗ってきた。思わず、フライパンを火にかけてみようとコンロに持って行こうと持ち上げるとさすがにヒョコっと飛び降りた。頭を抱えてしまう・・・コイツラ、鍋にほうりこまれるまで、人間って餌をくれるいい奴と思ってえるんだろうなぁ。

 ホテル・スクレには、小さな子供が数人いる。たまに屋上に上がってきて、いつか食卓に並ぶウサギと戯れて遊んでいる。突然、ウサギが一匹いなくなったら、この子達、変に思うのだろうか?「お母さん、今日の料理おいしいね。あっそうだ、お母さん、ウサギが一匹いなくなっちゃったの。どこへ行ったのかな?」「何言ってるの?今、食べているじゃないの?変なこと言う子ねぇ」「え!!これうさちゃんなの!?」突然、泣き出す子供。そんな当たり前の会話が展開されるのだろうか?でも、こっちの人間だから、ウサギは食べるものと認識していたりして・・・キャベツを美味そうに食むウサギをみつめる。

 いつまで生きられるのか?このウサギ共。

 
2000.5.18(木)