「天竺」目指して夫婦モバイル放浪

 
 

 

k日記エクアドル編

2000.5.16(火)

 いつも宿から見ていたパネシージョの丘にみんなで出かけた。可愛らしくポーズを取った天使を見上げる。ものすごくデカイ・・・。そして、山に囲まれた緑豊かなキトの街を一望できた。すばらしい・・・。

 歩いて丘を下ると、とある一軒のバーで足を止めたうめちん。ふいっと「ここで、これ食っていこう」と大きな銀色のお皿を指差す。それを覗くと、小さな貝が山と積まれ、その廻りに綺麗にレモンが並べてあった。「・・・これは、なんですか?」うめちんに聞いたがわかろうはずはなかった。

 たぶん、ゲテモノに見えたから食べようと思ったに違いないので、なんだか知らなくてもゲテモノであればいいのだと思った。それに、付き合わされる私達。合掌・・・。ゲテモノだと思って食べたこの物体は、結構悪くない味だった。少しガックリ顔のうめちん。が、一つの物を見て一瞬ファっと顔が明るくなった。「これ、角があるよ、ほら。見て見て」と人の目の前にさっと差し出す。「あら、本当ダツノガアル・・・モシカシテコレッテ・・・カタツムリ?」食べる気が薄れた。消毒がてらにビールをあおって店を出た。

 夕方、映画を見に出かける。何を見ようか?「マトリックス」と言うキアヌ・リーブス主演の近未来デジタルムービーを見ることに。もちろん、英語の台詞にスペイン語の字幕。たぶん、半分も理解できないと思ったが、一人2万スクレ(80円位)と安いので、映像だけでも惜しくないし、勉強になるかしらなんて思いながら見ることにした。

 実際の所、私は、話し半分。うめちんは、7〜8割程度。そして、いっしょに行ったバイクで旅をしている青山さんは、ほとんど理解していた。で、帰り道、青山さんに解説してもらって、みんなようやく「マトリックス」を理解した。彼は、イギリスに住んでいた事があるらしく、英語は聞く、書く、ほとんど理解できると言っていた。この人って、スゴーイ、す、すばらしい。なんだか尊敬してしまった。

 夜、人っ子一人いない静まり返った旧市街の路地を宿に向かって歩く。「マトリックス見ると強盗も恐くなくなる」なんて冗談かます青山さん。強盗が来たら、どうやって逃げようか?青山さんを盾に一気に宿まで走るか?なんて考えていた私・・・何ごともなく無事宿についた時には、肩の力がすっと抜けた。ごめんなさい、青山さん・・・

 
2000.5.15(月)